80年台〜のジャズやファンク、クラブミュージック、フュージョン、
お酒、美味しいもの、奥様をこよなく愛するS様。
WilsonAudioから始まり、Viola、Cello、Thorens、LINNと長くお付き合いをさせて頂いています。
もともとViolaのForteをお使い頂いていましたが、「極めたい」という想いから超級アンプの
LEGACYを導入して頂きました。
Violaは、アメリカアンプの中では少し特殊な音色を持っていて、しなやかさや色気を出しながらも
パワー感や駆動力のある低域が特徴的です。
S様の音楽の志向を考えると、MarkLevinsonやKrellが合うかと思いご紹介をしましたが、
Violaがこれほどマッチするのかと関心してしまうぐらい、一つのシステムとして完成されています。
そして、一見サイズ的にミスマッチに思えるLEGACYのキャラクターを存分に発揮するWilsonAudioのSystem7の
ポテンシャルの高さも、10年以上前の製品とは思えない堂々とした鳴りです。
データ再生にはLINNのMajik DS。
レコード再生はTHORENSのTD520&SME3012-Rという往年の組み合わせ。
カートリッジにはortofonのSPU Synergyを新たに導入。
SPUはortofonの代名詞的なカートリッジですが、このSPU Synergy(シナジー)は30年以上にわたり
ortofonのチーフエンジニアを務めたペア・ウィンフェルド氏が最後に残したSPUです。
SPUらしい深く量感のある低域を持ちながらも、現代カートリッジとしての解像度や音楽性をしっかり
表現してくれる名作です。
システムと音楽の相性を追及して、皆様にご紹介するのが、私達の仕事ですが、
新人の頃からお付き合いをさせて頂いているS様のシステムからは、一つの方向性として、多くの事を
学ばせて頂いた思い出多きシステムです。
音楽って色々なものに影響しますよね。
生活スタイルだったり、人との接し方だったり、空気の密度だったり、お酒の味だったり。
それは、アーティストが音楽の中に魂を込めて作っていて、それを再生する装置が余すことなく…もしくは
少し手助けをして聴き手に伝えることによって、アーティストと聴き手が場所と時間を超えて共有できるから
ではないかと思うのです。
Dynamicaudio 5555 天野