H.A.L. II  Shima

< “OCTWIN 5.2 Corian w/ST11stand White” Report >

販売価格\1,180,000/Pair

まずは簡単なスペックからご紹介させていただきます。
方式:2WAY4SPEAKER バスレフ型
周波数特性:20Hz〜40kHz
入力インピーダンス:
音圧レベル:86dB
クロスオーバー:1400Hz
サイズ:175×63×128 (W×H×D)
重量:23kg
専用スタンド:ST51 STAND (\85,000)
高さ :550mm
モレルとはどういうメーカーかと言うことや、私どもがこのスピーカーを取り扱うに関しましての経緯につきましては、 このホームページにありますこちらをご覧下さい。

6F H.A.L. IIでは『Octwin 5.2Corian』の白を展示しておりますが、実に品のあるものに仕上がっております。
そもそもこのCorianというのは調べたところ米国デュポン社の登録商標ですが、天然の鉱物質を主体とした、樹脂の中でも特に優れているメタクリル樹脂強化無機材(メタクリル人工大理石)とのことです。
何故WHITEを展示をしたかと申しますと、インテリア的な一面もございますが、本体のエッジの丸みを帯びている部分の色の違いが際立ち、Corianの持っている温度感を引き出してくれるという理由です。 これはご覧いただければ良くお解りいただけると思いますので、まずは見た目のすばらしさに感動してください。
 さて、同じスピーカーを2台専用のスタックスタンドで(上のスピーカーは逆さま)重ねて使用する訳ですが、結線の仕方として、下のスピーカーにアンプからのケーブルを接続し、 ジャンパーケーブルでスタックスタンドを結線し、スタックスタンドに元よりついているケーブルを上のスピーカーに接続するという方法をとります。

バイワイヤー接続の場合は1本は下のスピーカーに接続を行い、もう1本はスタックスタンドに接続するとのことです。 ここで疑問に思った事が、バイワイヤー接続の場合スタックスタンドを通さずにそれぞれのスピーカーに結線をしたほうが良いのではないかということです。 しかしMORELの設計者はこのスタックスタンドに細工をすることで、調整を取っているとのことです。 どういう細工かと申しますと10kHz以上をスタックスタンドのフィルターでカットすることにより、上のスピーカーを調整するという事です。 二つのツィーターを使用する場合におきる干渉を和らげるためだそうですが、これは試聴の末、10kHzと決めたようです。ただ単にスタックしただけと思っていたら良く考えているようです。

次にスタンドですが、実に頼りないようにも感じますが、見た目を気にしてのことだと思います。
オーディオは確かに音重視でお選びいただきたいと思う半面、長く付き合っていく以上ある程度の見た目も必要ですし、インテリアというのも大きな要素ですので、ここでは目をつぶることにしましょう。

では、前置きはここまでにしてインプレッションに入らせていただきます。
今回の使用システムは以下のようなラインUpです。
  • CD PLAYER
    LINN UNIDISK1.1 SILVER  (\1,515,000)
  • PRE AMPLIFIRE
    LINN KLIMAX KONTROL  (\1,200,000)
  • POWER AMPLIFIRE
    LINN KLIMAX SOLO  (\2,400,000)
  • 1曲目 THE BEATLES のLET IT BE....NAKED より 『GET BACK』 です。
    このディスクは国内版、英国版、アメリカ版と出回っているようですが、今回は英国版を使用いたします。なぜならばBEATLESは英国ですから・・・。
    このディスクは賛否両論あるようですのでこれ以上は足を踏み入れないようにします。
    問題の音ですが、中域が非常に濃く、深みがある音です。
    楽器ひとつひとつに余計な味付けをせずに、そのまま再生しているようです。特にギターのソロは、湿っぽい感じが全くなく良い意味で味があります。
    そういえばある録音エンジニアがBEATLESのマスタリングに関して、音が良ければBEATLESの個性が無くなるのではないかと言っておりました。 確かに解るような気もしますが、このMORELですと、新しい録音の中に古き良きBEATLESの姿が映し出されて違和感が全くありません。
    これぞ温故知新という感じですね。
    次にロイ・ヘインズのSUGAR ROYより 『SNAP CRACKLE』 です。
    この時の演奏は、ベースにロンカーター,ピアノにトミーフラナガンですが、実にベースの明瞭度があり余計な付帯音もなくコクのある音に仕上がっております。 この低域の安定感はコーリアンの素材をうまく使い、バスレフポートでコントロールしているせいではないでしょうか。 シンバルの音色は少し地味ですので、物足りなく感じてしまいますがリアル感はありますので、満足いただけるのではないでしょうか。

    総評として、解像度を重視した音作りではなく、中域に厚みのあるサウンドですので、好き嫌いはっきり分かれるスピーカーだと思います。 しかし小型ならではの魅力とそのデザインは、ここ最近では珍しく主張を感じさせるスピーカーです。
    まずはお客様に、聴いて頂き判断していただければと思います。



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