《Documentary of H.A.L.'s Monitor》
No.0440 - 2008/12/12
岡山県岡山市 K.A 様 ■H.A.L.'s Monitor活用報告■ もう一年前のことになりますね〜、K.A 様のハルズモニター体験はここから 始まりました。先ずは、あの時のESOTERIC P-05+D-05+G-03Xのご応募ありがと うございました。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又さま 到着を楽しみに待ってます。 当方はデジタルケーブル等は持ち合わせていませんので、出来ましたら同梱 頂ければありがたいのですが。アナログケーブルはバランスの1メートルワン ペアのみですがありますので。 今年の夏、H.A.L.におじゃまさせていただきました。ジャーマンフィジックス の音には感動しました。金額的にも設置場所に関しても夢の夢ですが。 舞い上がってしまって、川又様と、ろくにお話も出来なかったのが残念です。 現在AVALON ECLIPSE WADIA21 JRDG synergy2 model8Ti CARDASケー ブルでがんばっています。アナログはMICRO1500FVG BenzMicro Reference2 3009R PP-1です。 主にクラッシックオーケストラ、ピアノソロ、ジャズピアノトリオ、いろいろ ヴォーカルを聴いています。メインは交響曲です。 Wadiaの活力ある音には満足ですが、もっといい音が出ないのかと。今は美し すぎて物足りないというか。音が静的というか。Wadiaの音をもってしても。 だからEsotericの音が楽しみです。 Wadiaにするか、Accuphaseか、P-5&D-5にするか迷っています。 じっくり聞いてある程度の方向性を出したいと思います。到着が楽しみです。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- そして、下記のレポートを頂きました。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/hf_moni0421.html そして、今年5月のこと。次のご要望はこれでした。 「Wadia 521が聴きたい!!」このレポートは翌月に頂いたものでした。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又さま 物騒な世の中ですね。お見舞い申し上げます。 さて、Wadia521の試聴結果をレポートさせていただきます。 私のlineupは前回と変わっていません。 Wadia21→JRDG Synergy2i→JRDG Model8Ti→Avalon Eclipse です。 当たり前のことですが、同じWadiaなので、音の傾向は非常に似通っています。 隈取りのしっかりした、元気の良い音です。最初に貸していただいたトランス ペアレントのRCAケーブルは、なぜか521にBNCアダプターがついていなかった ので使用できず、付属の光ケーブルでの試聴となりました。 光ケーブルでは、21に比べると、やや音が前に出ながらも、奥行きが深く、 音場感が広がったという印象でした。量感も豊かで、腰の据わった感じです。 しかし、弦の音など、ややharshになり、耳障りに感じることもありました。 EsotericのBNCケーブルが届いて、早速接続してみました。 光ケーブルでのharshな感覚はなくなり、光ケーブルの時と同じ音場感です。 ホールの暗騒音などがリアルです。 21に比べて音はきめ細かな印象になりました。 しかし、先日お借りした、Esoteric P-5/D-5に比べると、やはり同じWadiaの 音です。EsotericはWadiaに比べると、繊細で解像度があり、自然です。 音場感も豊かです。長く聴くほどその差がはっきりしてきたものでした。 以前、Wadia27の最初期タイプを試聴したことがあります。それに比べると21 と521の差は少ないようです。最新型の27は試聴したことがないのでわかりま せんが、値段が高くてもやっぱりWadiaでDACを買うなら27かなぁという印象です。 WadiaはEsotericとは根本的に音の傾向が異なるようです。 最近AccuphaseのDP-700を自宅試聴する機会がありましたが、Accuphaseも WadiaよりはEsotericに近いタイプのようです。 Wadiaの音も好きですが、SACDに買い換えるとしたら、ここらで傾向を変えて みてもと考えています。いっそのことP-3/D-3あたりかなとも思いますが、 なにぶん私には高価で、試聴してみないとなかなか手が出ないというのが本音です。 今回の試聴で、ケーブルによる音の違いも体験することができました。 ありがとうございました。ついでに、古くなりましたがWadia21の音もまだ まだ捨てたものではないなと、少し自己満足したしだいです。 Axissの方にもよろしくお伝えください。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- そして、今年の夏に実施した企画 「H.A.L.'s Monitor 夏休み特別編」では Chord DAC64MkU+Codaのご希望を頂きました。 更に「Chance!! ESOTERIC P-03 & D-03」のご希望も頂き、ほぼ同時進行での 自宅試聴となりました。そして… -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又様の好意で、立て続けにCDプレーヤー(CDP)の試聴ができた。 まずはChordの組み合わせ。DAC64MkU+Coda。これは素晴らしかった。今まで のCDPとはまったく違う音。音が何とも言えず生き生きとして、音楽が楽しめる。 独特の質感のある音。中抜けにならず音像が明確でありながら、音場感も素晴 らしい。目の前に楽器が、歌手が見えるようだ。低音の分解能も高く、弾むよ うな質感、高域は鮮やかでありながら繊細かつなめらか。とにかく何を聞いて も生き生きとしている。 音楽が楽しめる。こんなにCDPで音が違って聞こえたのははじめて。 実は私の部屋は縦横比が1:2以上の縦長の部屋で、以前は縦長配置で聴いていた。 石井式リスニングルームの連載がStereo Soundにあり横長配置を勧めていたが、 半信半疑だったし、配置変更も体力勝負なのでいままで縦長配置のままで聴い てきたが、この6月に思い切って横長配置に変更した。 効果は激変といってもいいものであった。音が生き生きとして、とにかく音楽 が楽しめる。低音が豊かになり、音場が拡がり、1音1音が分離して解像度が上 がり、まるで別物のスピーカーが鳴っているようになった。 縦長配置で聞いている人にはだまされたと思って是非横長配置を試してほしい。 特に私のような縦長の部屋で聴いている人には。ただ、横長配置では中抜け感 が気になっていたのが、Chordの組み合わせでは気にならなくなったのが驚き のひとつ。 P-05+D-05もDP-700も縦長配置の頃に試聴したから音の違いが明確に出なかっ たのかもしれない。そう思いながらP-03+D-03を試した。 これはほんとに大まかに言ってWadia21の延長上にある音というか、傾向が似 ている。もっともWadia21の音には人工的なところがあるが。Esotericはナチ ュラル。当然、P-05+D-05にも似ている。しかし解像度とプレゼンスが比較に ならないくらい圧倒的に優れており、耳に厳しく迫ってくる。 音楽を聴くよりも音を聴いているという印象がある。私の不備なシステムでは 03シリーズよりも05シリーズの方が耳に優しい。SACDとCDの差は03シリーズで は明らか。Esoteric発売のベートーベン序曲集でコリンデイビスの息づかいが はっきりと聞こえる。サロネンのマーラー第3番の最終楽章のはじめの部分で、 録音操作でヴァイオリンの位置を不自然に動かすところがあるが、はっきりと 操作が聴き取れて、情報量は圧倒的。ただしChordの温度感が高く柔軟な表現 とは異なる傾向。 そしてChordと同じ系統の音のCDPは他にないか。同じ系統の音でSACDがきける CDPはないか。Lindeman822やVitusAudioはどうなのか。もっともVitusはSACD は聞けなかったですけど。ぜひ川又様にいいアドバイスを頂ければと思います。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- アドバイスを、ということでしたが私が言葉で述べるよりも従来のように ご自身の感性で判定して頂くことが得策と考え、私がお送りしたのがVitus Audio SCD-010でした。すると… -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又さま Vitusはつないだ瞬間から、EsotericP03+D03やWadia21の音とはまったく異な る系統で、Chord等と同系統の音と感じました。重心が下がった、どっしりと した揺るぎない低音に支えられた、一聴して解像度が高いとは聞こえないので すが、良く聴くとオーケストラなど、プルトの数まではっきりわかるような解像度です。 とにかく音数が多く、かつなめらかで柔軟で温かみがあり自然な音です。 いい音です。音楽性が高いというと笑われるかもしれませんが、まさしくそう いう音です。思わずお気に入りのCDを立て続けにかけてみました。 Esoteric、Wadia、Accuphaseとはまったく別系統の音です。はっきり違ってい ます。私はオーケストラが好きですが、どのCDも楽しく聴けました。これなら SACDが聴けなくてもいい。 デザインも虚飾を廃した、機能美のあふれた良いデザインだと思います。 一生の伴侶として迎えたい気分です。 来週早々に返却させていただこうと思っていますが、心残りです。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- そして、K.A 様が求められていた音が具体例として体感できたということで 私もお付き合いさせて頂いた甲斐があったというものでしたが、更にツメの 一手ということで、こんな要望が寄せられました。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又さま Vitusは本当に気に入っていて、真剣に購入を検討しています。ただ、Chordも 気に入っていて、どちらにしようかと迷っているのが現状です。 ChordもVitusと同じで、音楽を楽しませてくれます。濃いか薄いかで言うと、 濃いめの音で、細いか太いかで言うと太めの音で、明るいか暗いかでは明るく、 大人しいか活発かでは活発、もちろんVitusと同じではありませんが、音の傾 向としては似ていると思います。 ただシャーシの作りの違いからくるのか、Vitusのほうが音に安定感があり 重心が下がるようです。Vitusはどちらかというとまじめで優等生的、Chordは ちょっと不良っぽいとこのある優等生的??? いずれにしても私にとっては 高額な買い物なので迷っているのが正直な気持ちです。 そこで本当に勝手なお願いなのですが、VitusとChordを同時に聞き比べてみた いのです。この願いを叶えていただけるでしょうか。 一度返却が必要なら返却しますので、先になってもいいので、同時に試聴する 機会を与えていただけないでしょうか。 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 了解しました!! しかし、残念なことに前回試聴されたDAC64MkUは生産完了と なってしまい、やむなく新製品のChord Electronics / CODA / QBD76 / Choral Rack というシステム構成での自宅試聴となりました。その新製品もデモ機材のスケ ジュールが中々とれないため、やっと最近になって実現したものでした。 一年間の試聴と模索を繰り返し、K.A 様の最終判断がいよいよ下ろうとしてい ます。さて、最新の試聴レポートはどうなったのでしょうか? -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又さま お待たせして申し訳ありません。 早々とインフルエンザにやられたり、出張やらでやっとレポートが出せます。 結果的にはVitusの圧勝に終わりました。Vitusはやはり素晴らしい音でした。 音場感、定位、解像度、音楽を楽しく聴かせる、どれをとっても納得の音でした。 特にオーケストラの弦が素晴らしい。空中に漂うような音、繊細な、濡れ髪の ようなつやと、紅葉したもみじの一枚一枚の微妙な色合いを表現するような音。 何よりも音楽を聴く感動を与えてくれる。 これはもうVitusにするしかない言うのが感想です。 今まで、Esoteric P-5 D-5、Wadia 521、Accuphase DP-700、Esoteric P-3 D-3、 Lindemann822、Chord Coda+ DAC64、Coda+QBD76、Vitus Audioと試聴してきました。 私は評論家ではないので、音のわずかの差を他人にわかるような言葉でうまく 説明できません。しかし、音楽(オーケストラ)を楽しく美しく聴かせてくれ るという評価であれば、VitusAudioが最高でした。ものとしての存在感。 回転時の静けさ。など多数の項目でVitus Audio SCD-010が優勝です。 後は先立つものをどうするかということだけです。 ついこの車を買ってしまったので、現金で一括などは、とうてい無理な話に なりました。頭を抱えて考え込んでいるとこです。 でも欲しい、今すぐ欲しい…この気持ちで夢にもVitusが現れています(^^ゞ http://www.cs-field.co.jp/vitusaudio/vitusaudiomain.htm -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 川又より K.A 様この一年間というもの多数のハルズモニターをご利用頂きありがとう ございました。そして、遂にK.A 様が求めていたものが見つかり何よりでした。 一年前のESOTERIC P-05+D-05から始まって紆余曲折が色々とありましたが、 私がここで試聴し評価したものを推薦することはよくあることです。しかし、 それをご自分の耳で評価されるのは皆様の自由であり、また選択されるものに 個人差があって当然のことです。 しかし、K.A 様がご自分で選択されたものを聴いて納得がいかず、そこで私が 推薦するものをお送りしたわけですが、そのような選択肢をアドバイスできる ということが私の存在感でもありました。いや、最終的には製品力ということ でお客様が喜ばれることが結論でしょう。 実は、既にK.A 様の他にもVitus Audio SCD-010を導入された方があり、ここ で聴き自宅で確認し、というプロセスで雑誌広告や記事に頼り影響されること なくご自分の耳で選択されたという販売実績なのです。 K.A 様のように一年がかりで結論に達しましたが、ハルズサークル会員の皆様 には既にVitus Audioの試聴チャンスは提供されています。ぜひご利用下さい。 そのためにも、先ずハルズサークルにご入会下さい。 |