《HAL's Monitor Report》
No.0201 - 2003/8/28 千葉県市川市在住 E・S 様より モニター製品 B&W N803 【経緯】 随分前からSPの買い換えを考えており、N803/N804どちらにするか 迷っていました。 川又さんの「803ユーザーの満足度は高いですよ」という囁きと、804の 試聴機が出払っていた関係で、買ってしまいそうな予感があるN803をお借 りしました。 803で気になっていたことは、 ・自室は10畳なので、音量を上げたとき低域がだぶつかないか ・逆に音量を絞ったとき低域不足にならないか という2点でした。 【模索】 セッティングして音を出すと、角度や距離により随分違う印象になることがわ かりました。 川又さんの「クロスセッティングを推奨します」というアドバイスと、過去の モニターレポートからNo.0049を探し当てユーザーと川又さんとのやりとりの部 分を参考にしていろいろやってみました。 結果、2つのSP中心軸の交点がソファーに座って足を投げ出したつま先に来 るようなクロスセッティングで、SP背面の壁から今までよりも10cm程離 した位置に落ち着きました。 こうすると音像が俄然立体的になります。 【音質評価】 全体的に ・情報量が非常に多く録音の意図や演奏者の息吹が感じられ、大変素晴らしい ・全音域を通して音色が揃っており緻密・滑らかで、山や谷を感じない ・ CDフォーマットの違いや、フロント機器・アンプなどの特徴が色濃く出る ので、いろいろな組み合わせを楽しめるということを感じました。 中高域 中域はケブラーという素材の特徴なのか、情報量が大変多く、滑らかで美しい です。ほんの少し乾いた感じで全体の音色を決めているような印象です。 高域との音の繋がりもスムーズで全く違和感がありません。 高域は外見とは全く異なってかなり高感度・高密度で今のSPとは違います。 ただ、セッティングにより高域が支配的になってしまうので要注意です。 低域 当初心配しただぶつきは全く感じられません。 考えてみると、現在使用中のSPは30cmウーハーが1本で、803は 18cmが2本ですので、面積を計算すると803の方が30%狭いことに なり、理論的にもだぶつくはずはないと思われます。 見た目は803の方が免責が広く見えるのですが目の錯覚なのですね。 ウーハーが小さいので、パイプオルガンのような連続した重低音だけは量感 不足を感じますが、ティンパニやキックドラム、コントラバスのピチカートや JAZZベースなどはリズム感があってすこぶる気持ちが良いです。 更に、今までの低域は耳に音圧を感じて圧迫感があったのですが、それが見事 に皆無になりました。非常に嬉しいです。 2つ目に心配した、音量を絞ったときの低域不足は正直少々感じますが、前述の ように圧迫感がなくなった分だけ音量を上げられるので、全く問題ありません。 まとめ 私が今まで使用した全てのSPと比べて、「音が良い」というレベルではなく 「音楽に包み込まれる」「音楽に浸れる」という印象で、大変気に入りました。 当初の予感通り購入することにしました。 【おまけ】 8/23に、レッドチェリーの試聴機と違い、チェリーウッドが我が家にやって 来ました。製造中からペアを組んでいるとあって木目が揃っていてきれいです。 現在まだバーンイン中ですが週末から聴き込もうと思っています。 それにしても、30kgあるので2階の自室へ運び上げたり搬出のため下ろした りするのがとても大変でした。 その甲斐あって良い物を手に入れられたと思っています。 |