《HAL's Monitor Report》
No.0166 - 2003/3/2 埼玉県所沢市在住 K・S 様より モニター製品 JEFFROWLAND MODEL 12 & AC DOMINUS JRDGのアンプはModel8TiHCの雄大な感じの音が好きでした。 そのころの重厚な雰囲気とは一変したmodel12はどんな音なのだろうと前から 興味はありましたが、なかなか機会に巡り会えずにいました。 そこで、HALのモニターさせていただけると知り、少し、背伸びしてお願いし てみることにしました。 我が家ではCDPはデノンのDCD-S1、プリはマランツのSC-7S1、SPはアコース ティックラボのステラメロディです。 幸運なことにお借りしたmodel12にはAC Dominusが付属しており、今回のレ ポートはAC Dominusを使ったModel12のレポートになります。 送られてきた大きなジュラルミンケースを開けて、早速セッティングして みました。 美しいですね。 音が良ければ外観はどうでも、という意見もあるかもしれませんが、ずっと 生活をともにするとなると、やはりみていて気持ちよくて、所有する喜びが 感じられなくてはいけないのではないかと思います。 すぐにつないで音を出しても、そんないい音はしないだろうなとあまり期待 せずにCDをかけてみましたが、これがすごく良かったので驚きました。 アルバンベルク弦楽四重奏団のラズモフスキー第一番を聴いたのですが、各 楽器の定位がよく、それぞれの演奏者が何を意図してどう演奏していこうと してるのかが分かるような音でした。 音に少し光沢があるようなつやつやした美音で、反応の早い音が聴こえてき ました。いままではかっちりした演奏だなと思っていたのですが、実はかな り自由な流れのあるウイーンらしい情緒のある演奏でもあるんだと気づかさ れました。 その後数日間かけていくつかのCDを聴いたので印象を書きます。 マーラー交響曲第4番(アバド・VPO) 学生時代からの愛聴盤です。各パートの分離が今まで以上にはっきりとし、 VPOの各奏者の音色もきれいに描き分けられていました(いままでは録音せ いにしていたことが実はシステムのせい・・・・)。ホールに響く楽器の 残響音もはっきり聴き取れます。コントラバスなどの低音も強引な感じで はなく少し控えめですが、ちゃんと聴こえてきます。 バッハ 目覚めよ!とわれらに呼ばわる物見らの声(カール・リヒター) 低音の表現はどうかとこの曲を聴いてみました。我が家の小さなスピーカー からもオルガンのペダルの低音の音きちんと聴こえました。オルガンの様々 な音色も十分に描き分けられています。 ブラームスヴァイオリン協奏曲(ヒラリー・ハーン) 少し細めだけれど美しいハーンのヴァイオリンの音がオーケストラの伴奏を バックにホールの壁に届き反射して減衰してく様が聴き取れます。 ショスタコーヴィッチ交響曲第4番(チョン・ミュンフン・フィラデル フィア管弦楽団) これは曲が始まるとすぐにでてくる大太鼓の音がどう表現されるかを聴きた くて良く聴くCD。さすがに、立ち上がりが良くスケール感のある音が再現 されました。 これら以外にもいろいろ聴きましたが、録音している現場にいるように感じ させる情報量の多いアンプだと感じました。8TiHCとは違った音ですが、とて も魅力的だと感じました。 やはりモノーラルアンプらしい定位の良さはすばらしいものがありますね。 次にパワーアンプを買うときは絶対モノーラルアンプにするつもりです。 いままでは自分のスピーカーを良く鳴らしてくれるアンプを探すというスタ ンスだったのですが、今回は明らかにスピーカーが位負けしてるなーと感じ させてくれました(ここでアンプを交換するとスピーカーも交換しなくては ならない・・・)。 スピーカーをアップグレードをする際には、ドライブアンプの候補の一つと して忘れてはいけない存在になりました。 ハイエンドの音を音を体験させていただき、いろいろ教わることの多かった この機会を与えていただいた川又様に感謝いたします。 |