発行元 株式会社ダイナミックオーディオ 〒101-0021 東京都千代田区外神田3-1-18 ダイナ5555 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556 H.A.L.担当 川又利明 |
No.300 「ケーブルのアナログ用とデジタル用とは何が違うの!?」 |
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/273.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/279.html 私は今後ここで使用していくケーブルとしてESOTERICのMEXCELケーブルを 認定し、現在ではMEXCELケーブルでフルシステムが構成できるほどにここで の使用量が大きくなっている。さて、音質的には大変素晴らしいMEXCELなの だが、他社のケーブルと大きく違うところがあります。 そうです、ESOTERIC MEXCELシリーズはスピーカーケーブルを除く全機種で アナログ・デジタル共用なのです。え〜、そんなのは反則じゃ〜(^^ゞ と私も最初は思ったものでした。なぜかというと、他のケーブルメーカーの 多くはアナログ・デジタルの双方に明確な設計の違いを主張しているのです。 例えば…!? ---------------------------------------------------------------- デジタルAES3ケーブルのインピーダンスは110Ω±20%、5.6448MHz (44.1kHz) ですので、 もし88.2kHz使う場合110Ωインピーダンスは11.2896MHzまでキープ する必要があり、当社のAES/EBUデジタルケーブルはそのインピーダンス管理を 満足させる設計になっています!! ---------------------------------------------------------------- と、このような解説がカタログでも雑誌でも色々と見受けられるものです。 そして、このように発言するメーカーになればなるほど、アナログとデジタル ケーブルに関する商品の区分けをことさらはっきり主張するものです。 でも、とりあえずはアナログのバランスケーブルをデジタルケーブルとして 接続しても音は出るし、逆にデジタル用RCA同軸ケーブルをインターコネクト としてアナログ伝送に使用しても問題なく音が出てしまうということは皆様 もお試しになったことがあると思います。 しかし、ESOTERICのように当初からまったく同じケーブルでAもDも気にし ないで両方で使ってしまっていいのか〜!? ということで私は次のように質問しました。すると、早速答えが返ってきたのです!! ---------------------------------------------------------------- ケーブルメーカーの多くはアナログ、デジタル系は兼用せずに専用のインピーダ ンスを設定しているというものが多いのですが、御社のケーブルにおいて兼用で きるということを事例のようなスペックを提示して解説して頂けないでしょうか? ---------------------------------------------------------------- (回答) デジタル伝送においてはあるメーカーさんご指摘の様にインピーダンスの整合性が 重要で、AES3のみならず、AES/EBU, EIAJ CP-1201の3規格とも機器間の受け渡し (OUT-IN)のインピーダンスは110Ω±20%、と規定されています。 当社の7N-A2500 MEXCEL AES/EBU及びXLRケーブルも同様にこの規格を遵守して おります。 デジタル伝送に関しては上記インピーダンスの整合性も重要ですが、アナログに 関してはこの様な厳密な規格は無く、音質重視で選別していただければ良いと 思います。 よって、当社はデジタルでの整合性が取れている製品をアナログとしてもお使い 頂き、その音質のすばらしさをアナログでもお楽しみ頂きたいのです。 *ただし、アナログの場合はL,Rの表示の解り易い様にコネクターの印刷色を 赤、白とし、1本ですむデジタルは金色の印刷としてあります。 ご参考として、1mの7N-A2500 MEXCEL AES/EBUを下記測定器にて実測しまし たが、コネクター先端でのインピーダンスは104.4Ωでした。 これは-5%であり、非常に優れたマッチングが取れております。 測定機器:TDR(TIME DOMEIN REFRECTOR) ソニー・テクトロニクス製DRケーブルテスタ(型番:1502B) 測定方法:伝送路(ケーブル)に高速パルスを入力して、その反射波と時間を捉える ことで伝送路の特性インピーダンス分布を計測する。 追記)上記測定器は非常に高価な為一般では保有できない計測器です。 もし、気になる他社製品がありましたら、三菱電線に検査を依頼してみますが。。。 ティアック エソテリック カンパニーMD部 -*-*-*-*-*-*-*-*-*- なるほど、そういうことですか!? 簡単に言えば伝送状態に規格を設けている のは確かにデジタル・フォーマットのみであり、アナログ用ケーブルでは 各社のノウハウを競い合うということがあるが、確かに工業規格、業界規格、 国際規格、などという電気的測定法による規格はないものでした。 ということは、アナログケーブルは音質で良いものを使えばそれでよし!! そこに電気的、技術的にとやかく言わなくても結果オーライということですね!! ポイントとしてはデジタル伝送の規格に対して問題ないのであれば、それ以外 の用途に使うことを制約する理由はないということでアナログOKということ だと思います。どうぞ皆様安心してESOTERIC MEXCELケーブルをお試し下さい。 でも、気になるケーブルをあの三菱電線が測定してくれると言うのだから、 この際あれとこれを測ってもらったら面白いかも〜(^^ゞ結果は秘密で(笑) |
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