発行元 株式会社ダイナミックオーディオ 〒101-0021 東京都千代田区外神田3-1-18 ダイナミックオーディオ5555 TEL 03-3253-5555 / FAX 03-3253-5556 H.A.L.担当 川又利明 |
2016年12月13日 No.1354 H.A.L.'s One point impression!! - Kiso Acoustic HB-G1 Vol.5 |
聴けば聴くほどに感動の新発見が続くHB-G1にコンパクトGrandiosoが更なる魅力を 書き加えました。コンポーネントは同じですが、システム構成にも変化があります。 Grandioso G1にてワードシンクを供給するようにしましたが、その電源部にご注目下さい。 そして、Kiso Acousticがプロデュースするshizukaの電磁波吸収ボードNCB4246も追加。 更にインテグレーテッドアンプGrandioso F1にはTRANSPARENT OPC2を使用するなど、 凝りに凝ったシステム構成がこれです!! ◇ H.A.L.'s Sound Recipe / Kiso Acoustic HB-G1-inspection system Vol.5 ◇ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC Grandioso G1(税別¥1,600,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/g1/index.html and TRANSPARENT OPC2+OPI (税別¥2,700,000.) http://www.dynamicaudio.jp/file/20161209-OPI.pdf http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1332.html http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/ and finite element MR02-2+CERABASE 4P (税別¥970,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/finite-elemente/ ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC Grandioso K1(税別¥2,000,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/k1/index.html and TRANSPARENT XLPC+PI8 (税別¥770,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/ and shizuka NCB4246(税別¥120,000.) http://www.shizuka-acc.com/ncbseries and finite element MR02-2+CERABASE 4P (税別¥970,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/finite-elemente/ ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ ES-LINK Analogにて伝送 http://www.esoteric.jp/products/esoteric/f1/index.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC Grandioso F1(税別¥2,000,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/f1/index.html and TRANSPARENT OPC2(税別¥750,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/power-code/power-cord-2/ and shizuka NCB4246(税別¥120,000.) http://www.shizuka-acc.com/ncbseries and finite element MR02-2+CERABASE 4P (税別¥970,000.) http://www.axiss.co.jp/brand/finite-elemente/finite-elemente/ ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ Vitus Audio-Andromeda Speaker cable 3.0m(税別¥2,120,000.) http://www.cs-field.co.jp/brand/vitus/products/andromeda.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… Kiso Acoustic HB-G1(税別¥4,500,000.) http://www.kisoacoustic.co.jp/ and H.A.L.'s Z-Board×2(1枚/税別・配送費込み¥60,000.)スピーカー本体用 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/BZ-bord.html and H.A.L.'s P-Board×2(1枚/税別・配送費込み¥65,000.)クロスオーバーネット用 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/BZ-bord.html ……………………………………………………………………………… 先日のHB-G1の試聴の際に大貫妙子のATTRACTION収録の「四季」の冒頭部を繰り返し 20回以上聴きながらチューニングしたと述べました。 http://www.universal-music.co.jp/onuki-taeko/products/upcy-7103/ http://onukitaeko.jp/info/top.html その際に上記のアーチストサイトを見ていたら、私の試聴盤として欠かせない ATTRACTIONの他にも、このディスク「pure acoustic」がSHM-CDとして出ていたのを 見つけました。当然のごとく、この二枚を注文していたのです。 http://www.universal-music.co.jp/onuki-taeko/products/upcy-7097/ 【最新リマスター/SHM-CD仕様】 大貫妙子初のセルフ・カバー・アルバム。'87年に7曲入りアルバムとしてミディ レーベルより限定発売され、その後'96年にライブ録音を4曲追加し、11曲入り アルバムとして東芝EMIよりリリースされた。 とありますが、まだインターネットもない時代に、大貫妙子の所属事務所である Dear Heartに電話して、現金書留で送金してMCD-3という限定盤CDを購入しました。 その後にも10曲入「ピュアアコースティック・プラス」 としてDear Heartから 一般販売されたディスクも入手し、その後にメジャーレーベルから上記リンクで 紹介されていたジャケット仕様でも販売されたものも購入していたので、今回の SHM-CDで四枚目の「pure acoustic」となったものです。 上記システムにてエンハンサーCDをリピートさせてバーンインを十分に行い、 過去の「pure acoustic」から順番に聴き直し、そしてSHM-CDでも聴きました。 一曲目の「雨の夜明け」から全曲を聴きましたが、ジーンと胸に染み入る歌詞に 音質の素晴らしさとともに感動してしまいました。今になって気が付きましたが、 このアルバムの曲順を追っていくと、ひとつりストーリーになっているようで 繊細な女性心理が切々と語られていることに感動を新たにしました。 私が最初に大貫妙子を聴いたのはB&WのDM-17というスピーカーでした。 http://audio-heritage.jp/BandW/speaker/dm17.html その時に、こんな音楽があったのか! と若かった私がショックを受け感動したのが 下記のアルバム「カイエ」です。特に01.カイエ(I)というスキャットで歌われる 曲がB&Wの空間表現に絶妙にマッチして素晴らしい演奏でした。 http://onukitaeko.jp/discography/1984/06/post.html この1984年のアルバムに前述の「雨の夜明け」がインストゥルメンタルで収録 されていますが、最初は1980年の「romantique」に収録されていたものでした。 http://onukitaeko.jp/discography/1980/07/romantique.html ただし、作詞・作曲:大貫妙子、編曲:坂本龍一のこの曲は下記youtubeのように アコースティック楽器だけの伴奏ではなかったものでした。声も若いですね。 https://www.youtube.com/watch?v=FIjTpnqXLdA 私にとっては「pure acoustic」での「雨の夜明け」がリファレンスであり、 この曲が大好きなのも正にピュア・アコースティックな演奏だからでした。 下記は参考まで。そんな思い入れのある曲だということでした。 https://www.youtube.com/watch?v=RQzZLte_dM0 マラソン試聴会での一曲目としてHB-G1で演奏したのはスタジオ録音の鮮明な 溝口肇のチェロでした。その溝口肇がアレンジしたこの曲ですが、イントロは 大変美しい弦楽器から始まります。 溝口肇のチェロ、ヴァイオリンは中西俊博と藤原真、ヴィオラは久保田明宏で コントラバスは野中英士という一流アーチストの面々が紡ぎ出す弦楽の調べに 清水靖晃のクラリネットがセンターに浮かび上がるとステージの完成です。 これらの弦楽器には意図的なリブァーヴによる演出が控えられていて大変自然な 余韻感で背景を飾り、アルバムタイトル通りの空間提示を行いますが、程よい 響きの残量を空中にたなびかせる演奏者たちの一体感と臨場感を醸し出す録音の 妙技は時代が変わっても美しく素晴らしいものです。 そして、これら伴奏の弦楽器がすべて、つぶやくようなピッチカートに奏法を変えると その中央に大貫妙子のヴォーカルが登場します。 前述のアルバムATTRACTIONで見られたような芳醇な響きのレイヤーを含ませた リブァーヴではなく、伴奏者たちの楽音をマスキングすることのない適度な響きで 展開するヴォーカルの何とも素晴らしいこと!! しかし、私はそこにHB-G1が創生した人に優しい響きの妙味をしっかりと感じ取っていました。 Kiso Acousticとの出会いから七年間というもの、他のスピーカーではありえない 響きの要素を私は聴くたびに捉え、演奏の種類ごとに異なる響きを作り出している という練り上げた音色のテイストを感じ取ることができるようになっていました。 ふと思いついて席を立ち、HB-G1の背後に歩いていくと、スピーカーユニットが前方に 放射しているはずの楽音の大半がHB-G1の真後ろでもしっかりと聴くことが出来るのです。 HB-G1はスピーカーユニットの振動板が後方に放出する音波によって、ギターと 同素材の単板によって構成されるエンクロージャーの振動により、耳に心地よい 響きを作り出し、周辺の空間に放射しているという特徴がスピーカーの背後に回っても しっかりしと実感されるのです!! それは弦楽器においても、更にセンターに浮かぶヴォーカルとクラリネットでも 共通の現象として認識できるものであり、電気信号を機械振動に変換するための トランスデューサーとして他社にはない魅力的な演出を実現しているのです。 曲の半ばでは右側で溝口肇のチェロがヴォーカルに寄り添うようにアルコで単独の 伴奏を始めますが、そのチェロの流れるような音色のなんとも素晴らしいこと!! その後に再びピッチカートでヴァイオリンとヴィオラが戻ってくると、今度は センターの奥からコントラバスのゆったりした低音の響きがヴォーカルの背後で ベースシステムの存在感をしっかりと提示する濃厚な音色で展開していきます。 最新リマスター/SHM-CD仕様という情報量をGrandioso K1がDSD変換の末に電流 伝送でGrandioso F1に送り込んだアコースティックな楽音の数々が、最後の段階で Kiso Acousticが誇る響きの調味料によって供された質感の素晴らしさ!! Kiso Acousticの特徴は小さいボディーで雄大な音、量感ある低域を出すという 事だけではないのです。こんな音がこんな小さなスピーカーから出るのか! という 驚きよりも、他のスピーカーでは出ない音、電気信号にはない響きを作り出している というこが最も大きな個性であり魅力なのだということを更に実感しました。 それも以前から何回も買い直してきた「pure acoustic」において、記憶にない 美意識を音で示された感動に座り込んだままで余韻を楽しんでいる自分に気が付く。 そして、このアルバム全曲を聴き続けてしまいました。これはいいです!! -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 次にピアノとオーケストラの共演による私の好きな一曲がこれ。 Rhapsody on a Theme of Paganini Op.43「パガニーニの主題による狂詩曲」ですが、 これも当フロアーのディスクコレクションで次の三タイトルを聴き比べてみました。 ラフマニノフ:交響曲第2番、ヴォカリーズ、交響的舞曲&パガニーニ ユーリ・テミルカーノフ / サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団) http://www.sonymusic.co.jp/artist/YuriTemirkanov/discography/BVCC-38207 1992年8月、1994年8月17-19日、ロンドン、ブラックヒース、コンサート・ホールにて 録音されたもので、力強く多彩な弦楽とグランカッサの雄大な響きがホールエコーと 相まってポートチューニングしているスピーカーの低音の個性と連動してデモには ちょうど良い迫力となる録音です。演奏時間23:45 ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番、パガニーニ狂詩曲 指揮者:クラウディオ・アバド 演奏者:ユジャ・ワン(ピアノ) 楽団:マーラー・チェンバー・オーケストラ http://www.universal-music.co.jp/yuja-wang/products/uccg-1527/ こちらは2010年4月にイタリア:フェラーラでの録音です。演奏時間は23:01という ことですが、とにかくユジャ・ワンのハイスピードな演奏が際立つ録音です。 ピアノの位置関係はオーケストラ同等の遠近感で上記録音と比較すると繊細な 弦楽器の質感と遠めの定位となる打楽器は控えめなボリューム。グランカッサの 打音は本当にこじんまりと響き、管楽器よりも弦楽主体の背景が美しい録音です。 さて、次にご紹介するのが上記の二タイトルを聴き慣れていた私が感動した新録音。 Rhapsody on a Theme of Paganini Op.43 反田恭平(ピアノ)、アンドレア・バッティストーニ(指揮) RAI国立交響楽団 / 東京フィルハーモニー交響楽団 http://soritakyohei.com/album/rachmaninov/ こちらの「パガニーニの主題による狂詩曲」は2015年9月に東京オペラシティーホール でのライブ録音で、同指揮者による東京フィルハーモニー交響楽団との共演です。 ライナーノーツには演奏時間は記載されていませんがカウンターを見ると23:44でした。 冒頭からの迫力あるオーケストラのフォルテから海外録音との違いが明らかです。 先ずは打楽器。スネアーの楽音は最も鮮明でグランカッサの質感と迫力も聴きどころ。 上記ディスクとは違いホールエコーの個性もあってか、打楽器の克明な描写に好感を 持ちますが、響きの終息が早くスピード感があり切れ味のいい打楽器が印象的。 Franz Liszt : ピアノソロ http://soritakyohei.com/album/liszt/ そして、反田恭平の弾くピアノの和音が上記とは比較にならない程鮮明であり、 上記のリストのアルバムで聴いたような独特なタッチのピアノの質感が素晴らしい!! また、この演奏を聴き始めて大いに驚き感動したのが東京フィルハーモニー交響楽団の 弦楽五部の楽音における素晴らしい質感の提示でした。こんな弦楽器は他の録音では 聴いたことのないような透明感と繊細さがあり、それを前記のようにHB-G1の響きの 要素を絶妙な調合として聴かせてくれるのです!! 更に反田恭平のピアノと絡み合うように登場する木管楽器のソロバートが極めて 鮮明であり、緩急ある演奏の進行に伴い解像度の高い録音が迫力を裏押しします!! 特に私が好きな展開は13.Variation VIII. Tempo Iにおける反田恭平の鮮烈な演奏と、 それに素晴らしい同期を見せるオーケストラの迫力が素晴らしい空間表現を示し、 スピード感と躍動感が一気に駆け抜ける演奏に興奮してしまいました!! HB-G1のベースシステムが支える低音部の歯切れよさとミッドハイレンジが放出する 響きの連鎖が、海外録音にない克明さで爽快に私の眼前に広がる素晴らしに思わず 体温が上がってしまい、気が付くと組んだ足の膝から先をリズムに合わせて振っていた 私の感動をぜひ皆様にも体験して頂きたいものです!! -*-*-*-*-*-*-*-*-*- Kiso Acoustic HB-G1というスピーカーは時間の経過に伴い響きを豊かにしていきます。 そして、様々な音楽を聴くたびに響きの要素を新発見し、他のスピーカーでは決して 得られない美意識を演奏で示してくれるのですから飽きるという事がないのです!! 私が紹介したRhapsody on a Theme of Paganini Op.43の三曲。約一時間程の時間が かかりますが、皆様の耳と感性で一度聴かれてみてはいかがでしょうか!? そうです、Made in Japanの誇りを是非体験して頂きたいのです!! http://www.dynamicaudio.jp/5555/POP/7Fnow.html 皆様のためにS席を用意してお待ちしております!! http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/appoint.html |
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