発行元 株式会社ダイナミックオーディオ 〒101-0021 東京都千代田区外神田3-1-18 ダイナ5555 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556 H.A.L.担当 川又利明 |
No.124 「この人誰?? 簡単に言えばノーチラス・シリーズを作った人です。」 |
平成12年9月12日の夕刻、日本マランツのスタッフといっしょに来訪されたのが
この人である。 写真の左が皆様から「ごつい顔」と言われている私です。写真写りが自分では とても悪いと思っているのですが、それに比べて欧米の人たちは自然なポーズが 決まっていますよね。ハルズサークルの女性会員の皆様、本当の私はもうちょっと 違う男ですので、くれぐれもこの写真でイメージダウンしないで下さいね。 さて、彼の名刺には以下のように刷り込まれています。 B&W LOUDSPEAKERS LIMITED Sinior Product Manager MIKE GOUGH 日本語で発音するとマイク・ゴゥフとなるでしょうか。ここでは親しみを込めて マイクと呼んでしまいましよう。
私のところのノーチラスは世界各国のメーカー首脳陣が来日するたびに聴いて
もらい、特にアンプメーカーの人たちは褒めちぎってくれます。当然ですよね。
スピーカーが売れればアンプは4セットも売れてしまうのですから。
「ノーチラスのオフセットアングルが内側を向きすぎではないか」と言われる。
オリジナルノーチラスを直接プロデュースしたローレンス・ディッキーは既に
B&Wを去っており、ラボラトリーレベルで開発されたノーチラスはむしろ彼の
影響下にあったとも言える。そして、マイクはどちらかというと量産部門の
プロダクツレベルのトップエンジニアというわけである。従って、私のセッテ
ィングはどちらかというと開発者のローレンス・ディッキーのリコメンドが
多く含まれているものなのである。
それでは、と私は実験をしてあげることにした。私もここのセッティングに
はそれなりの自負を持っている。最初にマイクが望む角度にセッティングを
変えて、ヴォーカルのフオーカスの出方を聴かせたいのでエリック・クラプ
トンの「アン・プラグド」を聴かせた。さて、私がデザインしたキャスター
付きのノーチラス専用台はこんな時に威力を発揮する。私が標準とするセッ
ティングにノーチラスを動かして、再度同じボリュームで再生する。 「ミスター・カワマタのセッティングの方がフオーカス・イメージがいい。 それにオーケストラの奥行き、広がりともにいい。」と認めてくださった。 ノーチラス800シリーズとオリジナル・ノーチラス、その関係は親と子か、 それとも師弟関係か。オリジナル・ノーチラスの子孫として世界中に広まる 800シリーズの生みの親、マイク・ゴゥフは確かな観察と分析の残り香を このフロアーに残していったのである。
さて、最後にちょっとしたエピソードだが、その後彼らと会食をしたのだが、
21世紀に向けてB&Wはまたまたエポックメイキングなスピーカーを創造する
と言うのである。もちろん、詳細は述べられないのだが801の上級機、そして
オリジナル・ノーチラスの下に位置するものらしい。とにかく、このような
直接の関係を持っているのだから、その後の彼らの開発に関するニュースも
まず私の耳に入ることになるでしょう。 |
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