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No.124  「この人誰?? 簡単に言えばノーチラス・シリーズを作った人です。」

平成12年9月12日の夕刻、日本マランツのスタッフといっしょに来訪されたのが この人である。
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/pho/000915/DCP00069.JPG

写真の左が皆様から「ごつい顔」と言われている私です。写真写りが自分では とても悪いと思っているのですが、それに比べて欧米の人たちは自然なポーズが 決まっていますよね。ハルズサークルの女性会員の皆様、本当の私はもうちょっと 違う男ですので、くれぐれもこの写真でイメージダウンしないで下さいね。

さて、彼の名刺には以下のように刷り込まれています。

B&W LOUDSPEAKERS LIMITED Sinior Product Manager MIKE GOUGH

日本語で発音するとマイク・ゴゥフとなるでしょうか。ここでは親しみを込めて マイクと呼んでしまいましよう。

私のところのノーチラスは世界各国のメーカー首脳陣が来日するたびに聴いて もらい、特にアンプメーカーの人たちは褒めちぎってくれます。当然ですよね。 スピーカーが売れればアンプは4セットも売れてしまうのですから。
これまでのそんな相手とは違って製造元の技術部長に相当する人が来られたので すから、私としては緊張の面持ちで応対し早速いつもの数曲を聴いてもらったの でした。ジェットラグで疲れている様子で最初はちょっと表情がさえない。 そしてこんな指摘をされたのである。

「ノーチラスのオフセットアングルが内側を向きすぎではないか」と言われる。 オリジナルノーチラスを直接プロデュースしたローレンス・ディッキーは既に B&Wを去っており、ラボラトリーレベルで開発されたノーチラスはむしろ彼の 影響下にあったとも言える。そして、マイクはどちらかというと量産部門の プロダクツレベルのトップエンジニアというわけである。従って、私のセッテ ィングはどちらかというと開発者のローレンス・ディッキーのリコメンドが 多く含まれているものなのである。
普段マイクたちが仕事をしているラボには既にオリジナルノーチラスはない。 今ではノーチラス801が彼らのマス・プロダクツを支えるリファレンスにな っているという。そんなマイクの聴き方では、もう少し内振りの角度はゆる いというのである。

それでは、と私は実験をしてあげることにした。私もここのセッティングに はそれなりの自負を持っている。最初にマイクが望む角度にセッティングを 変えて、ヴォーカルのフオーカスの出方を聴かせたいのでエリック・クラプ トンの「アン・プラグド」を聴かせた。さて、私がデザインしたキャスター 付きのノーチラス専用台はこんな時に威力を発揮する。私が標準とするセッ ティングにノーチラスを動かして、再度同じボリュームで再生する。
そして、このセッティングはセンター定位のヴォーカルだけが良いのではない。 フル・オーケストラのパースペクティヴな表現でも同様な比較をした。

「ミスター・カワマタのセッティングの方がフオーカス・イメージがいい。 それにオーケストラの奥行き、広がりともにいい。」と認めてくださった。 ノーチラス800シリーズとオリジナル・ノーチラス、その関係は親と子か、 それとも師弟関係か。オリジナル・ノーチラスの子孫として世界中に広まる 800シリーズの生みの親、マイク・ゴゥフは確かな観察と分析の残り香を このフロアーに残していったのである。

さて、最後にちょっとしたエピソードだが、その後彼らと会食をしたのだが、 21世紀に向けてB&Wはまたまたエポックメイキングなスピーカーを創造する と言うのである。もちろん、詳細は述べられないのだが801の上級機、そして オリジナル・ノーチラスの下に位置するものらしい。とにかく、このような 直接の関係を持っているのだから、その後の彼らの開発に関するニュースも まず私の耳に入ることになるでしょう。
そして、そのひそひそ話しを次に誰の耳にささやくのか…。
オ、タ、ノ、シ、ミ、ニ。

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