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H.A.L.担当 川又利明

2015年6月17日
 No.1229 H.A.L.'s One point impression!!-HIRO Acoustic and DEVIALET 800!!

前回はAyre KX-R & MX-R TwentyとTRANSPARENT GENERATION 5によるHIRO Acousticの
組み合わせで更なる可能性を発見し感動したとレポートしましたが、早速次の
コーディネートを考えて本日より期間限定にて試してみる事にしました。

今までで最もコンパクトで低価格? そして、将来性を考慮して今のうちに試して
おきたいというDEVIALET 800とのコンビネーションです。

既報の通りDEVIALETは6月末で株式会社ステラが輸入業務を終了することに
なっており、惜しみつつも当フロアーの展示品も既に販売が決まっており、
近い将来にはなくなってしまいます。

従いまして、多いなる可能性を秘めている組み合わせですが、期間限定にて
今のうちに検証しておきたいという事で本日よりセットアップしました!!

E.M.G-boardを二枚使用してのセッティングです。
http://www.dynamicaudio.jp/file/devialet800.01.jpg

http://www.dynamicaudio.jp/file/devialet800.02.jpg

この写真でDEVIALETの本体がE.M.G-boardの後ろ側、ラックの外側にはみ出して
いることにお気付きでしょうか。

http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/d-premier/d-pre_func.html

そうです、昨日まで使用していた素晴らしいスピーカーケーブルTRANSPARENT 
GENERATION 5/REFERENCE XLをそのまま接続したのですが、上記ページ掲載の
写真のようにDEVIALETのスピーカー出力端子はWBTのためにバナナプラグで
あればまっすぐに差し込めるのですが、REFERENCE XLのデモ機ケーブルは
Yスペードプラグなので直角に真下から接続するためのセッティングです。

ちなみにTRANSPARENTのスピーカーケーブルは輸入元webサイトなどでは全て
Yスペードプラグでの写真となっていますが、オーダーの際にバナナプラグの
設定も可能です。また別チャージになりますがロッキングバナナプラグを採用
する事も出来ますので何なりとご相談頂ければと思います。

◇ H.A.L.'s Sound Recipe / HIRO Acoustic and DEVIALET 800-inspection system  ◇
 
………………………………………………………………………………
dCS Vivaldi Clock(税別¥1,920,000.)
http://www.taiyo-international.com/products/dcs/vivaldi-clock/
     and
TRANSPARENT PLMM2X(2本)+PI8(税別¥1,050,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/transparent-2/
     and
finite element Pagode Master Reference Rack/HD02+CERABASE 4P(税別¥970,000.)
http://www.axiss.co.jp/fFE.html
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

Cardas Audio Lightning BNC Cable
http://www.taiyo-international.com/products/cardas/digital/

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
Aurender W20 (税別¥2,185,000.)
http://www.aurender.jp/products/w20/
          with
dCS Vivaldi Upsampler(税別¥2,450,000.)
http://www.taiyo-international.com/products/dcs/vivaldi-upsampler/
     and
TRANSPARENT PLMM2X(3本)+PI8(税別¥1,330,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/transparent-2/
     and
finite element Pagode Master Reference Rack/HD02+CERABASE 4P(税別¥970,000.)
http://www.axiss.co.jp/fFE.html
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽
 
TechDAS Super Linear DI 1.0m  (税別¥90,000.)
http://stella-inc.com/10techdas/SuperLinearDIpict.html

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
DEVIALET  Devialet 800 (税別¥4,060,000.)★E.M.G-board 各々二枚使用
http://stella-inc.com/002devialet/index.html
     and
TRANSPARENT PLMM2X(税別¥560,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/transparent-2/
     and
finite element Pagode Master Reference Rack/HD02+CERABASE 4P(税別¥970,000.)
http://www.axiss.co.jp/fFE.html
………………………………………………………………………………
                ▽ ▽ ▽

TRANSPARENT GENERATION 5/REFERENCE XL XLSC 10(3.0m)(税別¥2,050,000.)
http://www.axiss.co.jp/brand/transparent/audio-cable/audio-cable-3/#cnt-reference-xl-2
     and
Kimber Kable Select KS-9038 Bi-wire Jumpers(税別¥200,000.)
http://dm-importaudio.jp/kimberkable/lineup-ka/l4/Vcms4_00000167.html

                ▽ ▽ ▽
………………………………………………………………………………
HIRO Acoustic Laboratory MODEL-CCS Improved (1Pair ¥14,250,000.)
http://www.hiro-ac.jp/
     and
H.A.L.'s B-Board×2 (1枚/税別・配送費込み¥122,000.)
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/fan/BZ-bord.html
「特報!!HIRO Acoustic Laboratory MODEL-CCS Improvedとはこれだ!!」
http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1199.html
ここに紹介した下記の二枚の写真でImprovedモデルとスピーカー本体とネット
ワークボックスをセットしたのがB-Board
http://www.dynamicaudio.jp/file/20150306-model-ccs_improved01.jpg
http://www.dynamicaudio.jp/file/20150306-model-ccs_improved02.jpg
………………………………………………………………………………

このシステムのポイントはAurender W20からのデジタル出力が何キロヘルツで
あってもdCS Vivaldi Upsamplerによって176.4KHzにアップサンプリングして
いるということ。

また、ディスクの再生に関してはESOTERIC  Grandioso P1の内蔵アップサンプラーに
よって同等のD/Dコンバートを行ってDevialet 800に入力しています。

思い返しても今までHIRO Acousticを鳴らしてきたソースコンポーネントとして
DACやプリアンプとパワーアンプにかける予算は相当なものでした。

その三要素がDevialet 800それだけで完結してしまうというのは圧倒的な
コストパフォーマンスであろうと思われるところです。さて、音質は…
エンハンサーCD-ROMをリピートさせてバーンインを行い試聴開始です。

例のごとく、1987年デジタル録音の小澤征爾/ボストン交響楽団/マーラー交響曲
第一番「巨人」第二楽章から聴き始めたのですが…。

「おー!!やってくれますね〜DEVIALETは!!各論で言うところの弦楽器の質感は
 以前の錚々たるアンプと比較すれば、それはさすがに微妙な違いはあるものの
 私が求めている情報量としては一発合格の品位を最初から提示しています!!」

弦楽五部の何層にも渡るアルコの合奏では分解能も十分で爽快な出だし、また
コントラバスの重厚さは重さ7キロのアンプとは思えないような充実感で響き
渡り、対照的にトライアングルの輝きが見事な鮮明さで光跡を残していく!!

私にとって必須の課題曲であり、ここでつまづくと次の曲に進めないという
第一関門を見事に突破してくれた第一声でした!!これは期待出来ます!!

小澤征爾/サイトウ・キネン・オーケストラによるブラームス交響曲第四番・
ハンガリー舞曲第五番・第六番(90年当時PHILIPS 426 391-2)

第一楽章の弦楽器の質感は同様に文句なし!!素晴らしい解像度に裏打ちされた
オーケストラの各パートが瑞々しく展開し、木管パーツの響きの美しさは以前
に私が体験したDEVIALETの実力をいかんなく発揮した見事な音像表現だ!!

世の中には出力のスペックだけが大きいアンプがありますが、パワーの大きさ
とスピーカーの駆動力・制動力とは直ちに一致しないという事もあるのです。

私はHIRO Acousticで聴くハンガリー舞曲の二曲で展開するグランカッサの打音と
オーケストラの切れ味とも言える瞬発力に注目していました。滑らかなだけで
なく重厚であり低域での余韻感をも忠実に再現することが求められるところです。

「あっ! これは早い! 大太鼓のアタックの瞬間から放たれた余韻感がすーっと
 教会の隅々まで広がりつつ、誇張された音像の肥大化もなく見事な低域!!」

私はDEVIALETのデビューから現在に至るまで大口径ウーファーを擁する大型
スピーカーを多数鳴らしてきました。そして、それと並行してKiso Acoustic
の10センチウーファーをどのように鳴らしてきたかも実に多数の経験があります。

それらの記憶に照らし合わせても、アンプを裸にするHIRO Acousticで鳴らし
てみる事に不安は全くありませんでしたが、この時のアコースティックな響きを
確認して逆に私はDEVIALETの大いなるゆとりを感じてしまったのです。
まだまだいけます!!

ここでスタジオ録音で低域のダイナミックな録音が特徴的な次の課題曲を続けて
二曲かけてみることにしました。

■UNCOMPRESSED WORLD VOL.4 - on the piano
http://accusticarts.de/audiophile/index_en.html
18.Kirk Montreux / ETERNAL DESERT(LA CALIMA EDIT)

パルシブな打音からスタートするこの曲。HIRO Acousticを導入して以来何度
聴いてきたかわからない音ですが、鋭い立ち上がりも何なく捉えて続くピアノ
とギターがくっきりと描かれて空間に点在する音像がこの上もなく美しい!!

一瞬の無音部分に続き怒涛のような低域が押し寄せてくるスペクタクルな演奏
も、ついついボリュームを上げてしまうような安定性ある再生音がDEVIALETの
駆動力として証明されていく!!

微小サイズの音像が広大な空間に散りばめられ、低音の海の中に細かい三角波
が陽光を反射してきらめくような高域の楽音がスピーカーの周辺に溢れだす
あり様はこれまでと変わらぬパフォーマンスを示す。素晴らしいです!!

ヘビーデューティーな今までに使用したアンプと引けを取らない緻密さと迫力
が見事に同居した演奏は実に見事!!期待通りにスピーカーをコントロールして
くれるDEVIALETに改めて脱帽の思いという素晴らしい演奏が続く!!

■THE WEEKEND / EARNED IT(TRADUCIDA EN ESPANOL) 
http://www.universal-music.co.jp/p/UICU-1262

冒頭からの雄大な広がりを見せる低域はスタジオワークで巧妙に作られた低弦
楽器と打楽器を融合させたものなのだろうか。この重厚な低音を叩き出している
楽器は何だろうかと未だ想像が付かないが、今までに組み合わせてきたアンプ
の威力を的確に提示するHIRO Acousticは低音の質感をDEVIALETでも証明してみせた!!

ぐっと沈みこむような重低音でありながら、そこから放たれる余韻感が極めて
広範囲な空間に拡散し、その残響のヒダをなびかせるようにして展開する。
これは今までのアンプに勝るとも劣らない制動力として私は直感した!!

そして、この甘いヴォーカルは音像の周囲にオーラのようにリヴァーヴの層を
幾重にもまとって中空に定位し、しっとりとした質感で歌い上げるのが特徴。

DEVIALETの最新技術であるSAMというプログラムがあり、ユーザーは無償でダウンロード
できるものですが、実際にDEVIALETが測定したものしかプログラムは作れない。

当然と言えば当然だが、私が体験したSAMによる音質変化は最初にヴォーカル
の質感の変化として感じられた事を思い出す。輪郭が鮮明になるのです!!

しかし、HIRO AcousticのスピーカーをDEVIALETが測定してSAMをエントリー
するということは考えられません。しかし、今まで多数のシステムで聴いて
きたTHE WEEKENDのヴォーカルが最初からこれ程の解像度と柔軟性ある質感、
そして広い音場感に溶け込んで行くような美意識を持っているのであれば何を
不足というのでしょうか? いやいや、この充実感は見事なものです!!

世の中ハイレゾという言葉が流行していますが、ここでは一昔前から当たり前
のように音として実演してきた高解像度の世界があります。

そこに登場したHIRO Acousticはオーディオシステムの構成要素の全てを裸に
するような分析力があると言い続けてきましたが、どうやらDEVIALETという
存在は最初からNAKEDであったようです。

それだけプロポーションには自信があったという事なのでしょう!!
さあ、この両者の蜜月はあと数週間と短いものです。
今のうちに聴きにいらしてはいかがでしょうか!?


担当:川又利明
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556
kawamata@dynamicaudio.jp

お店の場所はココです。お気軽に遊びに来てください!!


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