発行元 株式会社ダイナミックオーディオ 〒101-0021 東京都千代田区外神田3-1-18 ダイナ5555 TEL:(03)3253−5555 FAX:(03)3253−5556 H.A.L.担当 川又利明 |
No.121 「私が名付け親?? Z(ジィー)-Board 登場!!」 | ||||||||||||||||||||||||
こだわりの私が評価して当フロアーに全面的に採用したラックシステムが ゾウセカス(zoethecus)であることは既に皆様もご存知であると思います。 今回そのゾウセカスに音質的なバリエーションを追加する新製品をご紹介 します。業界初の私が名付け親の製品で、以下の理由からZ-Boardと名付け ました。単純明快な製品ですが、想像以上に効果があります。 先ず、単純な板状のこのZ-Boardはどんな材質で出来ているのか?? 材料組成は、セメントセラミックスと鉄微粒粉による複合材です。 (特許申請中) いわば、金属とセラミックスのあいのこです。 特徴は、高剛性で高質量で高内部損失であることです。これって大変に 都合のいい素材なんです。通常、高剛性材料は内部損失が小さい、つまり 硬いものはエネルギーを伝播しやすいということです。鉄道のレールが 何キロも先にいる列車の振動を伝えてくるのは想像に難しくないですね。 また、反対に内部損失の大きい材料は、剛体でありません。これは振動や エネルギーを物体の内部で吸収してしまうということです。極端な例で すが、粘土などはいい例えですね。そして、最近のカーボン系新素材、 ファインセラミックス類はこれには当てはまりませんが、振動問題を 考える上では、質量不足といえます。つまり、剛性によって変形は 避けられても、軽いために全体が動くことになってしまうからです。 さて、オーディオのコンポーネントを設置する環境、具体的には置き台に はどんなものが理想的なのでしょうか?
1.荷重を受けながらも自らの形を維持するだけの“高剛性”であること。
これって当たり前ですが優先順位の問題で大事なことです。 この3.に関してはゾウセカスは独特の柔構造を採用し、フレームと棚板に 十分な“内部損失”を持たせることによってアイソレーションという考え 方で床の材質や環境からコンポーネントを遊離することに成功しました。 実際にゾウセカスを使用される最大のメリットは畳の上でもコンクリート の上に置いても、中立的な音質でコンポーネントを機能させることができる ということです。ですから、ゾウセカスの棚板は使用しているとわずかに しなってきますが、その素材と性格上で目的を達するために前述の“高剛性” という着目点の優先順位を下げて考えられたものとご理解ください。
このZ-Boardは電気的には、高抵抗体で導通をしめします。電磁波的には、
未確認ですが、鉄の性質とセメントセラミックスの誘電率を考えあわせ、
吸収帯域と反射(シールド)帯域があるものと想像されます。これは
PADのアイソレーション・プラットフォームほどの効果は期待できません。
あくまでも、想像される…という程度です。期待したい方は受け取り方
次第で解釈してくださってよいと思います。 製造方法は、ポルトランドセメント粉と鉄粉と水、セメント混和材として のシリカフューム、減水剤を真空にしたミキサーで混ぜ合わせ、型に流し 込み常温で硬化させ作ります。成形工程は、一日一工程(一型につき一日 一個しか作れません)のため量産は出来ません。この辺はハイエンド志向 でしょ!!
さて、このZ-Boardをなぜゾウセカスに使うのか。そして、ゾウセカス純正の
棚板をなぜそのまま使用するのかをご説明します。 ゾウセカスのみで聴いた場合と実際にどのように違うのか、ポイントのみ まとめてみると以下のようになります。 1.ヴオーカルの口元のサイズは間違いなく小さくなります。フォーカス感 がより得られるという表現に置き換えても良いでしょう。しかし、弦楽器 やクラシック系のソプラノなどは前述の効果に加えて少々センシティビ ティーが高くなりますので、ふっくらとした表現をお好みの方からすれば 温度感の低下という見方をされるでしょう。 2.スタジオ録音の演奏は大変に解像度が向上して聞こえるはずです。 シンバルの鮮明さ、キックドラムのテンションの向上、ベースのソリッド 感も高まります。これらはZ-Boardを単品で使用するかゾウセカス以外 のラックで試したりすると効果はもっと大きく感じられるはずです。 3.クラシック系のホール録音について、特にオーケストラでは各楽器の 粒立ちが大変に良くなります。ということは各楽器の音像表現のシル エット、投影面積が縮小して点に近づいていきます。すると楽音の輪郭 が鮮明になる分エコー感との分離が明確になります。これを逆説的に とらえれば「音がやせてしまってつまらない」という解釈もあります。 個々の楽音を鮮明に明確にしていきたいという方向と、輪郭をあいまい にしてもふくよかな演奏を求めたいという方向とでユーザー自身の 好みを確認なさってください。前者の志向に一致する製品です。 さて、「川又さんがこれほど力説するからにはきっと何十万もするんでしょ!!」 と皆様は考えるでしょうね。きっと…。でも、実は、ええーっと驚かれるほど 安いんです。何と定価は\60.000.という値段なのです。では、肝心な商品の ラインアップをご紹介しましょう。
「え、P−0用もあるの??」と驚かれた方もいらっしゃるでしょうね。
実は、これらは本来P−0用として開発されたもので試作品が届いたのですが、
私のところのzoethecusには大きくて載らなかったものでメーカーさんに無理
をお願いして小さくしたものがバッチリだったということなのです。
この画像ではP−0に使用していますが、前述の音質変化の傾向はすべての
コンポーネントに共通するものです。どうぞご安心下さい。 |
このページはダイナフォーファイブ(5555):川又が担当しています。 | |
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