発行元 株式会社ダイナミックオーディオ 〒101-0021 東京都千代田区外神田3-1-18 ダイナ5555 TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556 H.A.L.担当 川又利明 |
No.1123 2014年7月27日 「E.M.G-boardとは!?」 ■E.M.G-boardとは何か!? 第一次試作で感じた手応えとは!!■ 私は更に新しい着眼点と試聴の繰り返しによって今年はE.M.G-boardを皆様に ご提供すべく具体的な準備に着手致しました!!さて、E.M.Gとは何か!? ■Electromagnetic wave and Mechanical Grounding boardのことです!! 現在はまだ試作中の段階ですが、本日(2014.05.28)の試聴により大変素晴らしい 効果を確認しました。今後のプロモーションに関して予告的情報公開を行います!! あくまでも試作段階ですが、先ずはE.M.G-boardの実物を下記にて初公開!! http://www.dynamicaudio.jp/file/20140527-hal.05.jpg dCS Vivaldi Transportでの使用事例は下記のようにジャストサイズです。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20140527-hal.07.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/20140527-hal.08.jpg ESOTERIC Grandioso P1でも最適であり各社のラックにも無理なく搭載可能!! ということは前作P-01、P-0sをはじめとするほぼ全てのESOTERIC製品に適応 するということになります!! http://www.dynamicaudio.jp/file/20140527-hal.01.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/20140527-hal.02.jpg 2.5mm厚のアルミパネル二枚の中間にアメリカ製の電磁波吸収シートをはさむ サンドイッチ構造になっています。試作品のサイズは420mm×470mmで重量2Kg。 広帯域な電磁波を吸収する素材開発と商品化はアメリカが先進国であり、多数 のメーカーが存在している中で原材料の性能評価を行い、供給能力とサービス性 が良いという事で現状のシートを採用しました。これが何かは企業秘密! 今回の試聴と評価により試作品での効果を確認した私はメーカー担当者と協議 して、上記試作品のアルミパネルを3.0mm厚の二枚構成にする事とパネル各々 の仕上げをダークグレーと、ほぼ白に近いライトグレーにツートーンカラーとし、 天地反転してリバーシブル使用が出来るようにと第二段階の試作を依頼しました。 Vibration and Mechanical Groundingの効果を狙っての試作ですが、このボード そのものの剛性と質量だけでコンポーネントに関わる振動の全てを減少・吸収 するという意味合いとは違うものです。そのような機械的アイソレーションは 前記のMMW(Metal Matrix Works)による各種ボードが既に実現していますので。 E.M.G-boardの上下二枚のボードの接合には特殊な接着剤を用いており、これが 二枚のボードを数トンの圧力で面プレスする事で均一に拡散し、薄膜のように 一層を形成します。この極めて微妙な柔軟性を持つレイヤーにアイソレーション 効果を持たせることで更に振動吸収効果を高めています。 このE.M.G-boardではコンポーネントのフットである三点、または四点の接地点 による機械的レゾナンスを共有化することで音質的貢献を狙っています。 つまり、使用されるラックのシェルフ・棚板の構造と性能によっては、振動 モードをE.M.G-boardによって統一した後にインシュレーターの使用によって 更に良い効果を発揮することを狙っており、そのような意味ではBlack Ravioli との共存も大変効果的であると判断しています。それは次の要素にも関係します。 Electromagnetic wave Groundingという目的に対して次の写真をご覧下さい。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20140527-hal.03.jpg ESOTERIC Grandioso P1に使用した際の後方をご覧下さい。 このようにE.M.G-boardにはコンポーネントのシャーシ電位をアース(earth) するための、つまりGroundに落とすアースケーブルが装備されています。 E.M.G-boardのアース線は電磁波吸収シートを垂直方法にぐるっと一周させる 配置にして二個のアース端子に直列に接続されますが、電磁波吸収シートと アルミボードの両方に接触させています。 そのアースケーブルのE.M.G-board側は↓このマイクロUSBプラグが装備されて いますが、使用しないプラグ内部の電極と端子は取り外して使用しています。 そして、コンポーネント側には小型Yラグ・スペードプラグがあり、写真の ようにアース端子のあるコンポーネントに簡単に接続できます。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20140527-hal.04.jpg ほぼ全てのESOTERIC製品には同様なアース端子が装備されていますので、正に 打って付けのコンビネーションと言えるでしょう。更に複数のESOTERIC製品を 使用している場合にはE.M.G-boardをつないだアース端子と他のコンポーネント との間もアース線でつなぐと更に効果的です。 また、アース端子のないコンポーネントではシャーシの塗装していない金属部 に触れれば良いので、リアパネルのビスを多少緩めて挟み込み締めつけること でも良いでしょう。あるいはスペードプラグの先端をどこかの隙間に差し込む だけでも同様な効果を持ちますので色々とお試し頂ければと思います。 今回の試作品の検証に使用したシステム構成は下記の通り。 ◇ H.A.L.'s Sound Recipe / H.A.L.'s E.M.G-board inspection system Vol.1 ◇ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC G-01(税別¥1,350,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/g01/index.html and ESOTERIC 7N-PC9500MEXCEL(税別¥360,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/7npc9500/index.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1044.html and TRANSPARENT PI8+ESOTERIC 7N-PC9500MEXCEL(税別¥815,000.) http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER and finite element Pagode Master Reference Rack/HD02+CERABASE 4P(税込み¥870,000.) http://www.axiss.co.jp/fFE.html ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ ESOTERIC 7N-DA6100II BNC(Wordsync用)×3 (税別¥750,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/7nda6300_6100_2/index.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… ESOTERIC Grandioso P1 (税別¥2,500,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/p1d1/index.html and ESOTERIC 7N-PC9500MEXCEL(税別¥360,000.) http://www.esoteric.jp/products/esoteric/7npc9500/index.html http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1044.html and TRANSPARENT PI8+ESOTERIC 7N-PC9500MEXCEL(税別¥815,000.) http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER and finite element Pagode Master Reference Rack/HD02+CERABASE 4P(税込み¥870,000.) http://www.axiss.co.jp/fFE.html ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ JORMA DESIGN JORMA DIGITAL RCA/1.0m(税別¥108,000.) http://www.cs-field.co.jp/brand/jorma_index.html ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… Devialet 800(税別¥4,360,000.) http://stella-inc.com/002devialet/index.html http://fr.devialet.com/ and TRANSPARENT PLMM2X+PI8(税別¥695,000.) http://www.axiss.co.jp/transparentlineup.html#POWER and finite element Pagode Master Reference Rack/HD02+CERABASE 4P(税込み¥870,000.) http://www.axiss.co.jp/fFE.html ……………………………………………………………………………… ▽ ▽ ▽ shizuka CCL-1(2.5m仕様/税別¥120,000.)ただし当フロアーでは8.0m特注品を使用 http://kisoacoustic.co.jp/shizuka_acc_all.html http://kisoacoustic.co.jp/kiso_images/shizuka/ccl-1ka.pdf ▽ ▽ ▽ ……………………………………………………………………………… Technical Audio Devices TAD-R1MK2(1Pair 税別¥7,000,000.) http://tad-labs.com/jp/corporate/press/120830_01.html ……………………………………………………………………………… 今回の試聴に使用したDEVIALET 800の下にも同様な効果を持つ黒い http://www.dynamicaudio.jp/file/110223/NCB4246.pdf “Shizuka”NCB4246をアース線をつないで使用しているものです。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20140527-hal.06.jpg 試作品が複数枚あれば、もっと色々なところで試したいものですが、そうそう 贅沢も言っていられないので今回はCDトランスポートにて試聴しました。 ポイントは電磁波吸収特性を持っているNCB4246の使用によって、D/Aコンバー ターとプリアンプ、パワーアンプが一体化されたDEVIALET 800を使用すると いうことで、デジタル信号からアナログ変換しスピーカーを駆動するパワー アンプまでのエレクトロニクスコンポーネントに電磁波対策を施しておき、 一定のコンディションを作っておくということが肝心です。 それにデジタル信号を供給するDEVIALET 800というシステムの最上流部分に E.M.G-boardを使用することで、伝送経路の全てに電磁波対策を行うことが 出来るという事での比較が可能になったということです。 もちろん、E.M.G-boardの枚数がもっとあれば単体のD/Aコンバーターやプリ、 パワーアンプなど多数のコンポーネントで使用前・使用後の実験も出来ますが、 それは現在では叶わぬことであり、シグナルパスの全てにおいて電磁波対策の 実装効果を検証するには今回の組み合わせが適切ではないかと考えたものです。 今回のファームウエアのバージョンアップにて進化して最大出力を何と800Wと 拡大したDEVIALET 800にて、組み合わせたスピーカーTAD-R1MK2というのが 第二のポイントでしょうか。下記の検証試聴においても大変素晴らしい解像度 と情報量を発揮するTAD-R1MK2において、このわずか一枚だけというボードが もたらした変化の大きさは想像を超えるものでした!! 「H.A.L.'s impression!!-No.52がもたらしたMarkLevinsonの進化とは!!」 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1021.html 「H.A.L.'s impression-壮大で緻密なESOTERIC Grandiosoを聴く」 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1088.html 「H.A.L.'s One point impression!!-Zonotone 7NSP-Shupreme 1」 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/1095.html さて、今回の試聴はESOTERIC Grandioso P1での使用を主に行いました。 それはDEVIALET 800に入力するデジタル信号をRCAデジタル出力から送り出す のですが、この際にGrandioso P1内蔵のアップコンバーターによって88.2KHz から最大176.4KHzまでアップサンプリングが出来るという大きな特徴がある からです。前作のP-01でも同様にアップコンバーターによってDEVIALETにハイ サンプリングしたデジタル信号を送り込む事が出来たので、私は長らくの間 DEVIALETを鳴らす時のリファレンスとしてP-01を使用してきたものでした。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20140527-hal.01.jpg http://www.dynamicaudio.jp/file/20140527-hal.02.jpg そして、上記写真のようにGrandioso P1での使用前・使用後の単純な有り無し の比較の他にもう一つの設定があります。E.M.G-boardを敷いた上でアース線を つなぐかどうかという比較です。この合計三段階の比較試聴によって私の直感 は実感と感動へと進化して行きました!! -*-*-*-*-*-*-*-*-*- 一番最初に伴奏楽器が多数あるダイナミックな曲でアース接続なしで試聴した のですが、これはというインパクトがつかめず直ちに選曲をし直しました。 ■大貫妙子“attraction”「四季」これが一番です。 http://www.onukitaeko.jp/ 先ずは従前の状態で聴き、いつものように比較のために音のテンプレートを 私の頭の中に設定し、それとの比較を行っていく基準を記憶に刷り込みます。 さあ、次の段階としてE.M.G-boardをGrandioso P1の下に敷いて同じボリューム で再度「四季」をかけてみました。その瞬間、正にイントロから違いが表れます!! 「おー!!ヴォーカルを含む録音されている楽音全てが鮮明になったぞ!!」 目に見えない電磁波、しかもそれを定量的に計測したり、耳に聴こえるような ノイズとして現象が表れるわけでもなく、またビジュアル化して影響を分析し たりする事が出来ないのだから、オーディオシステムの再生音に電磁波がどの ように関係しているかはE.M.G-boardのような除去可能なもので実験し、結果 として観察してみるしかないものです。 楽音の個々にうっすらとまとわりついていたベールをはぎ取ったかのように、 色彩感が鮮明になり輪郭表現が際立つようになる。しかし、これだけではなかった!! 次の段階として、この写真のようにアース線を接続してみると…。 http://www.dynamicaudio.jp/file/20140527-hal.03.jpg 「おいおい…、この変化は何としたことか!!今まで何を聴いて来たんだ!?」 イントロでギターのアルペジオがセンターより左寄りで弾かれるが、その一音 一音のテンションがきりりと引き締まり、ギターの弦一本一歩の爪弾きが音像 としての独立を果たしたように解像度の向上を瞬時に察することが出来た!! センター右寄りからウッドベースが浮き上がる…、重量感ある低音として沈み 込むペースというよりは音像が空間に湧き起った印象で浮き上がると言いたい。 それは低音楽器の輪郭再現性が三段階向上した事の証であり、今まで拡散して いた低音がTAD-R1MK2のダブルウーファーの同期を取り直したかのごとく極めて 鮮明にピッチカートの瞬間と持続する重量感として展開する。何とも爽快だ!! TAD-R1MK2のCSTドライバーが発する高域楽音の定位感と凝縮した音像の再現が 以前から堪らない魅力であったが、ジャストセンターに響くトライアングルの 光り輝くような打音の鮮明さは先ほどまでなかったものだ!! そして、大貫妙子のヴォーカルが入って来ると… 「ちょっと待ってよ!全く同じコンポーネントなのになんでこんなに違うの!」 この曲の導入部ではヴォーカルには優雅に拡散するリヴァーヴが盛大にかけら れており、それが背後にストリングスが入って来ると意図的にリヴァーヴは 絞られて弦楽器の余韻感と混濁しないようにというスタジオワークが高度な システムでは再生されると以前に述べた事がありました。 ヴォーカルが始まった時に直感されるのが口許サイズ、音像の縮小です。 今までも小ぶりな音像できゅっと引き締まり濃厚な色合いに変化した歌声が 放つ余韻感は倍増しているかのように長い尾を引くような残響を空間に残し、 周辺に広がって消滅するまでの時間軸が延長されていることに美意識を感じる。 E.M.G-board本体のみで体験した変化のベクトルを同じ方向として、アース線 をつなげる事で音質変化の矢印は三倍の長さに延長されるのだから驚きだ!! 私はこれらを確認するために27Kgという重量級のGrandioso P1を持ち上げて E.M.G-boardを取り外して再度聴き直す…。だめです…元には戻れません。 疑り深い私は再度E.M.G-boardを敷いて聴き直し、自分の分析に間違いがない かを確認する。更にアース線をつないで聴き直して納得させられてしまった。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/oto/oto52-04.html VRDS-NEOというメカとの出会いから11年、今では当たり前のように世界中の メーカーがESOTERICのメカを搭載した高級機を発売するようになったが、その そもそもの出会いとネーミングに関しては上記の随筆の一ページをぜひ再読 して頂ければと思います。 このメカの開発によって世界中のディスクプレーヤーの品位がどれほど向上 したことでしょうか。かのdCS Vivaldi Transportも例外ではありません。 Grandioso P1だけではなく、振り返れば初代P-0でもそうですが、他のESOTERIC 製品がアース端子を装備していたことが今になってこれほどの音質的な伸びしろ をもたらしてくれるとは思いもしませんでした。 それを引き出したのがE.M.G-boardです!! 一枚しかないE.M.G-boardの試作品を試聴できる時間は多くはありませんでした。 他のヴォーカル曲でも確認し、小澤征爾/ボストン交響楽団によるマーラー、 交響曲第一番「巨人」第二楽章でも同様な三段階の試聴を行いました。 個々の音像を鮮明にし輪郭表現を明確にし、更にフォーカスを絞り込んで音像 のサイズそのものを凝縮する。その作用点が楽音の濃密感を増量し、音像の核 となる再生音の発祥地点では色彩感が鮮やかになり色合いが濃厚になる。 大貫妙子の「四季」で確認してきた変化はオーケストラの魅力を磨き上げ、 美しい弦楽器の響きを醸造させるかのような、音の酵母菌の役目をこの薄い E.M.G-boardが果たしている事に感動してしまった!! E.M.G-boardをCDプレーヤーに、もちろんトランスポートやDACにも、当然の ようにプリアンプにも、パワーアンプの下にも敷いてみたら、どんな世界が 表れてくるのだろうか!! やるべき実験の項目を一通り消化した私の胸のうちに湧き起ったのは、この E.M.G-boardを皆様に使用して頂く事で間違いなく音質貢献出来るだろうと いう確信でした。 「おー!! B/P/Z-Boardを作るにはこんなに手間ひまがかかっていたとは!!」 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/brn/540.html しかし…、前述したMMW(Metal Matrix Works)による各種ボードは一枚一枚の 手作りによるものですが、このE.M.G-boardは一定枚数でのロット生産になる ものであり、セールスの規模をある程度確保しておかないと生産に着手でき そうもないという事情があるのです。そこでハルズサークルの皆様のお力を お借りしたいという事で新企画の骨組みが私の頭の中に浮かんできました!! ■ハルズサークル会員限定の企画とは何か!? この機会にどうぞご入会下さい。 http://www.dynamicaudio.jp/audio/5555/7f/circle.html |
担当:川又利明 |
TEL 03-3253-5555 FAX 03-3253-5556 kawamata@dynamicaudio.jp お店の場所はココです。お気軽に遊びに来てください!! |