VOL.81 OCTAVE プリメインアンプ 試聴レポート


  
OCTVEはドイツのブランドになりますが、ここ数年日本では人気が急上昇しているブ
ランドだと思います。

私の中ではプリアンプのHP500SE。真空管の良さと現代サウンドとの調和。
ここ近年でもベスト3にあげるぐらい個人的にも好きなプリアンプでした。

その後フラッグシップのJubileeシリーズ。そしてRE280MK2からRE290へのモデルチ
ェンジ。
モノラルパワーアンプMRE220の発売。プリアンプHP300SEはHP300、MK2そして、SEと
進化を続けております。

セパレートになるとプリをパワーで180万からになり、ちょっとと思っているお客様
も多いかと思いますが、プリメインアンプでもOCTAVEの表現したいサウンドは十分
にでており、逆にいうとそのコストパフォーマンスは非常に高いものに感じます。

そこで今回はOCTAVEのプリメインアンプをご紹介したいと思います。

≪OCTAVE プリメイン 比較表≫
型番
V40SE
V70SE
V80
画像
ラインモデル 定価(税込)
\588,000
\756,000
\1,176,000
フォノ付モデル 定価(税込)
×
\819,000
\1,260,000
カラー
シルバーorブラック
シルバーorブラック
シルバーorブラック
方式
五極管プッシュプル
五極管プッシュプル
五極管プッシュプル
出力管
6550WE×4(KT88, 6L6, EL34にも対応)
6550WE×4(KT88, 6L6, EL34にも対応)
6550WE×4(KT88, 6L6, EL34にも対応)
ドライバー管
ECC83×1、 位相シフタECC88×1、6922×1
ECC83×1、ECC 81× 2
6072×1、ECC 82×2
出力
40W + 40W(EL34/6L6)
50W + 50W(KT88/6550)
70W +70W
65W+65W
消費電力
130W (通常動作時)30W 以下(エコモード時)
320W 最大、130W 最小、20W(エコモード)
400W 最大、160W 最小、20W(エコモード)
入力
ラインレベル(RCA) x 5
(フロントチャンネル[バイパス]入力を含む)
ラインレベル(RCA) x 5
ラインレベル(XLR) x 1
ホームシアターバイパス(RCA) x 1
ラインレベル(RCA) ×4
ラインレベル(XLR) x 1
フォノレベル(RCA フォノMC)×1(オプション)
マスターイン(パワーイン・RCA フォノExtern モード時)
出力
テープアウト(RCA) x 1
プリアウト(RCA) x 1
テープアウト(RCA) x 1
プリアウト(RCA) x 1
テープアウト(RCA) ×1
プリアウト(RCA)x 1
ヘッドフォン(φ6.3mm 標準ジャック)
マスターアウトフォノ(プリアウトRCA・Extern モード時)
サイズ
410W x 160H x 418D (mm)
※ノブ・端子・グリル含む
451W x 150H x 415D (mm)
※ノブ・端子・グリル含む
451W x 150H x 415D (mm)
※ノブ・端子・グリル含む
重量
17kg
23Kg
23kg
付属品
リモコン、電源ケーブル
リモコン、電源ケーブル
リモコン、電源ケーブル
オプション
BLACK BOX:¥134,400 (税込)
SUPER BLACK BOX:¥420,000(税込)
BLACK BOX:¥134,400 (税込)
SUPER BLACK BOX:¥420,000(税込)
BLACK BOX:¥134,400 (税込)
SUPER BLACK BOX:¥420,000(税込)
その他
フロントにてバイアス調整
フロントにてバイアス調整
フロントにてバイアス調整
輸入代理店ホームページはこちら H.A.L.3で常時展示しているモデルはV70SEで、V40SEとV80に関しましては、輸入代 理店のデモ機をお借りして対応させていただいている状況です。 この3機種に関しましては出力管は全て6550WEということになりますが、V70SEとV80 に関しましては、電源トランスなど含めてほぼ同一モデルとなります。 V40SEとV70SEに関しましてはプリメインアンプという考え方が色濃くでております が、V80に関しましては、アッテネーター付のパワーアンプという位置づけでの開発 となっているとのことです。 それでは、試聴に入らせていただきます。 まずスピーカーをB&W 805SDを使用しました。 V40SE:透明感のあるサウンドで楽器の響きが非常に良い。     特にJ-POP系の女性VOCALは楽しく、麗しく感じます。     アコスティックギターはホール感や弦の質感をうまく表現してくれます。     JAZZやロックなどは少しきれいになり過ぎるところもありますが、スピード     感がありますので、フュージョンなどは気持ち良く聞けます。 V70SE:V40SEと比べると当然ながら音に余裕が出るとともに、もっと高域が自然に     伸びていきます。     低域も出力があがったということもありますが、音離れが良くなってきます。     ただV40SEだと全くダメかということなく、805SDでしたらV40SEでもしっか     りなってくれるように感じます。     一番差が出たのは、オーケストラで、混濁が減り、ステージが広くなります。 V80 :V40SE、V70SEとは音の出方が全然違います。    古いJAZZなどは圧倒的にこちらが良いです。    逆に言うと透明感はV70SEの方が良く、パワー感を重視する音源であればV80    は非常に生きてくるのではないかという印象を持ちました。 次にSonus faber CREMONA Mを使用しました。 V40SE:Sonus faberとの相性も非常に良く素敵なコラボレーションです。     B&W 805SDの時よりも個性的な音色ですが、全体的にバランスが上に上がっ    てしまう印象です。    ヴァイオリンなどはあまり感じませんが、チェロなどは深みにかけてしまい    ます。どうしても駆動力不足なところを感じます。特にオーケストラやJAZZ    のビックバンドは805SDの時は感じませんでしたが、音離れの悪さを感じてし    まいました。 V70SE:これは素晴らしい!!V40SEの時の不満を解消してくれました。    女性VOCALはV40SEの時は少し若く良い意味でフレッシュに感じましたが、V70    SEはもっと大人びたイメージで男性VOCALは渋さが加わりました。    弦楽器全体ももっと開放的になります。こちらの変化はB&W 805SDの時よりも    差を明確に感じることが出来ました。 V80 :全体的に深みが増し、高域よりも中域がの張り出しが良くなり、チェロなど     は断然良くなった印象です。     ただ個性的なサウンドはあまり感じず、しっかりドライブして安定感が増し     たというのが率直な意見です。 総評としては、V40SE、V70SEはOCTAVE独特な高域の魅力、V80は土台がしっかりした 安定感のあるアンプに感じました。イメージの中でV40SEの上位モデルがV70SE。V80 はOCTAVEの中でも独特なサウンドのようです。 価格はV80の方が上ですが、B&W、Sonus faberでしたらV70の方が私は好みでした。 ただ鳴らしにくいスピーカーですとV80になってしまうかもしれません。 V40SEとV70SEはしっかり価格差もあり、それが音質に顕著に出ております。 V70SEの方がもちろん良いのですが、ご予算、スピーカーを考えるとV40SEが良い時 もあるかもしれませんね。 ここ最近深みがあるアンプ、空間表現がうまいアンプなどは多いように感じますが、 透明感のあるサウンドは少ないように感じます。それがこのOCTAVEですね。 真空管アンプのイメージの音とはちょっと違うところも非常に面白いです。 真空管アンプの場合寿命や熱を気になされるお客様も多いかと思いますが、 音にほれ込んでしまうと気にならなくなるぐらいのサウンドです。 プリメインアンプをご検討中のお客様は是非候補にいれていただければと思います。 H.A.L.3 売り上げトップクラスのプリメインアンプをご堪能ください!! おまけ。 真空管のまわりのボンネットですが、安全の為には良いですが、外したほうが音は 良いですね。 2013年6月27日 H.A.L.3 島