ようこそお越し下さいました。 <(_ _)> ここでは、私“島”が試聴した最新コンポーネントの中から、 話題性なども意識した試聴レポートをお届けいたします。 ソースの音楽にやや偏向がありますが、ご容赦願います。 |
Acustik-Lab「BOLERO NUVO」試聴レポート |
BOLERO NUVO \732,900(税込) 今回はAcustik-Labの新製品「BOLERO NUVO」をご紹介させて頂きます。 実を申しますと、この新製品がH.A.L.3に入荷して、既に数ヵ月が経過しております。 コメントを控えておりましたのは、このスピーカーの潜在能力がどこまであるのか、エージングをした上で判断したいという想いからでした。 鳴らし込んで聞くうちに、音が2,3度変化し、今では落ち着いた状況です。 それでは、このスピーカーについてコメントして参りたいと思います。 まずは「AcustikーLab」という会社についてでございますが、1984年にスイスのベルン州で誕生致しました。 代表者のゲルハルト・シュナイダー氏は18歳という若さでスピーカー作りをはじめ、その数年後の1990年に日本では「BOLERO」を発表しております。 コンパクトなボディとカラーヴァリエーション、また独自の音楽性で日本では一目置かれる存在となり、それと同時にかなりの台数を販売した、人気モデルとなりました。 その一年後、1991年にはトールボーイ型の「BOLERO GRANDE」、BOLEROの小型「BOLEROーPICCOLO」を発表しております。 それからその人気機種を一新し、「STELLAシリーズ」を発表しました。マンガーユニットというフルレンジスピーカーを搭載したリファレンスモデル「STELLA ELEGANS」は、多くの音楽ファンを魅了した スピーカーであったという事は、今でも記憶に新しいです。 そのシリーズとしては、ブックシェルフの「STELLA MELODY」、「STELLA HARMONY」、トールボーイの「STELLA OPUS」、「STELLA IMAGO」とラインナップを増やし、 日本でもメジャーなスピーカーブランドになっております。 実はスピーカー本体も音色の良さで気に入っておりましたが、サブウーファーの「STELLA NOVUS」は、他のスピーカーと合わせてもバランスが崩れることなく、質の良い低音を加えることで全体的な雰囲気を良くしてくれるお気に入りのモデルでした。 しかし、数年前に新製品に力を入れたかったのか、STELLAシリーズの生産を打ち切りました。 そして満を持して発表されたのが、初代のBOLEROという名を復活させた、今回ご紹介する「BOLERO NUVO」となっております。 この「BOLERO NUVO」ですが、初代BOLEROと同じようにフロントにバスレフのポートを設けておりますが、ユニットなどは新設計で、特にウーファーユニットにはかなり力をいれており、 これがBOLERO NUVOの要、だということです。 この新設計のウーファーはドイツのグーリッヒ社の開発で、サンドイッチ型の振動板に更なる研究と開発を重ねて実現した7インチウーファーとなっております。 また重量も3.5kgと軽量設計となっております。ウーファー表面はアルミ合金で、エッジに関しては天然素材の麻が織り込まれているのも大きな特徴です。 ツィーターに関しては、1インチのドーム型のツィーターとなっております。スピーカーターミナルに関しては、シングルワイヤーとなっております。 また、現段階ではオリジナルのスタンドはございません。 ※写真は「STELLA MELODY」のスタンドを使用しております。 詳しい仕様は以下をご覧下さい。
それでは、試聴レポートに入らせて頂きます。 今回の試聴ではGOLDMUNDのプリメインアンプ「MIMESIS330ME」を使用致しました。 どうしても先入観で前モデルの「STELLA MELODY」との比較となってしまうのですが、特に中域に特徴のあるAcustik-Labらしい音は健在でした。 以前のSTELLAシリーズでは声、ピアノの音にほれ込んでご使用されているお客様も多いかと思いますが、それにプラスアルファーして、情報量と反応の良さを感じます。 最近の小型スピーカーの中ではかなり能率も高く、鳴らし易くなっていると思います。 Ann Sallyの蘇州夜曲では、GOLDMUNDの音色の良さとスピーカーの中域の深みが良いバランスでかみ合い、染み入るようなサウンドを聞かせてくれます。 華やかさという点では物足りなさを感じるかもしれませんが、着飾らない生々しさを感じます。 また出だしのギターのホールトーン、5,6弦の音の深みも十分あり、聞き応えがあります。若干高域に独特な個性が乗る所もありますが、これはGOLDMUNDの特徴が素直に出ているのだと思います。 オーケストラに関しては、あまり出しゃばり過ぎず、また地味になり過ぎず、程良い空間表現をしてくれます。コントラバスやティンパニーも深く沈みこみ、 小型とは思えない浪々とした鳴り方をしてくれます。 全体的には陰影があり、どちらかと言うと「通好み」のサウンドです。パッと聴きは地味な印象かもしれませんが、落ち着いた渋めの音色です。聞き方の問題はいろいろありますが、 このような音色が好みであれば、ジャズ、クラシック、VOCALと隔たり無く聞けるのではないでしょうか。 実際は専用スタンドがあればと思いますが、音を締めるような傾向のスピーカースタンドより、音色を柔らかくしてくれるスタンドの方が、個性が生きるのではないかと思います。 また、新品導入時は高域に癖を感じる場合もあるかもしれませんが、鳴らし込んで行くうちに落ち着いて来ますのでご安心下さい。 音だけから言うと、サランネットを外した方が良いとは思いますが、アルミユニットが気になるお客様やエージング不足の段階であればネットはお付け頂いた方が良いかもしれません。こちらはお好みで選んで頂ければと思います。 ここに来て廉価モデル「BOLERO BONITA」(¥420,000)も発売されました。こちらはウーファー、ツィーターとも違う設計になっているようです。 こちらも、機会があればご紹介したいと思います。 |
GOLDMUND システムプラン 2007’ |
既に「今週のチェック:VOL.31」にて
“GOLDMUNDシステムプラン”としてご紹介させて頂いておりますが、あの時から商品ラインナップがかなり
変更されておりますので、今回改めて、2007年度版という事で再度ご紹介させて頂きたいと思います。
それでは、シリーズ分けしたシステムプランをまとめましたのでご覧下さい↓↓ |
CD/SACD PLAYER |
PRE/PREMAIN AMP |
POWER AMP |
TOTAL PLICE |
EIDOS 18CD \819,000 |
MIMESIS 330ME \714,000 |
− |
\1,533,000 |
EIDOS 18CD \819,000 |
MIMESIS 27.3ME \1,134,000 |
TELOS 150L \819,000 |
\2,772,000 |
EIDOS 18CD \819,000 |
MIMESIS 27.3L \1,029,000 |
TELOS 150L \819,000 |
\2,667,000 |
EIDOS 18CD \819,000 |
MIMESIS 27.3ME \1,134,000 |
TELOS 200 \1,785,000 |
\3,738,000 |
EIDOS 18CD \819,000 |
MIMESIS 27.3L \1,029,000 |
TELOS 200 \1,785,000 |
\3,633,000 |
EIDOS 18CD \819,000 |
MIMESIS 27.3ME \1,134,000 |
TELOS 400 \3,465,000 |
\5,418,000 |
EIDOS 18CD \819,000 |
MIMESIS 27.3L \1,029,000 |
TELOS 400 \3,465,000 |
\5,313,000 |
EIDOS 18CD \819,000 |
MIMESIS 30ME \2,362,500 |
TELOS 200-D \1,995,000 |
\5,176,500 |
EIDOS 18CD \819,000 |
MIMESIS 30ME \2,362,500 |
TELOS 400 \3,465,000 |
\6,646,500 |
CD/SACD PLAYER |
PRE/PREMAIN AMP |
POWER AMP |
TOTAL PLICE |
MIMESIS SR CD3 \609,000 |
MIMESIS SR P2.3 \525,000 |
MIMESIS SR 150ME \861,000 |
\1,995,000 |
MIMESIS SR CD3-G \714,000 |
MIMESIS SR P2.3 \525,000 |
MIMESIS SR 150ME \861,000 |
\2,100,000 |
MIMESIS SR CD3 \609,000 |
MIMESIS SR P2.3ME \630,000 |
MIMESIS SR 150ME \861,000 |
\2,100,000 |
MIMESIS SR CD3-G \714,000 |
MIMESIS SR P2.3ME \630,000 |
MIMESIS SR 150ME \861,000 |
\2,205,000 |
MIMESIS SR CD3 \609,000 |
MIMESIS SR P2.3 \525,000 |
MIMESIS SR 250ME \1,260,000 |
\2,394,000 |
MIMESIS SR CD3-G \714,000 |
MIMESIS SR P2.3 \525,000 |
MIMESIS SR 250ME \1,260,000 |
\2,499,000 |
MIMESIS SR CD3 \609,000 |
MIMESIS SR P2.3ME \630,000 |
MIMESIS SR 250ME \1,260,000 |
\2,499,000 |
MIMESIS SR CD3-G \714,000 |
MIMESIS SR P2.3ME \630,000 |
MIMESIS SR 250ME \1,260,000 |
\2,604,000 |
MIMESIS SR CD3 \609,000 |
MIMESIS SR8 \1,365,000 |
MIMESIS SR 150ME \861,000 |
\2,835,000 |
MIMESIS SR CD3-G \714,000 |
MIMESIS SR8 \1,365,000 |
MIMESIS SR 150ME \861,000 |
\2,940,000 |
MIMESIS SR CD3 \609,000 |
MIMESIS SR8 \1,365,000 |
MIMESIS SR 250ME \1,260,000 |
\3,234,000 |
MIMESIS SR CD3-G \714,000 |
MIMESIS SR8 \1,365,000 |
MIMESIS SR 250ME \1,260,000 |
\3,339,000 |
CD/SACD PLAYER |
PRE/PREMAIN AMP |
POWER AMP |
TOTAL PLICE |
EIDOS 36-2CH REFERENCE \3,990,000 |
MIMESIS 22 SIGNATURE \6,615,000 |
TELOS 600 \5,565,000 |
\16,170,000 |
EIDOS 36-2CH REFERENCE \3,990,000 |
MIMESIS 22 SIGNATURE \6,615,000 |
TELOS 2500 \12,915,000 |
\23,520,000 |
EIDOS 36-2CH REFERENCE \3,990,000 |
MIMESIS 24ME \6,090,000 |
TELOS 600 \5,565,000 |
\15,645,000 |
EIDOS 36-2CH REFERENCE \3,990,000 |
MIMESIS 24ME \6,090,000 |
TELOS 2500 \12,915,000 |
\22,995,000 |
今現在販売している機種を基準にご提案致しましたが、逆に困惑してしまう状況かもしれません・・・ ■デジタルライン・アナログラインについて まず数年前からGOLDMUNDが推奨しております「デジタルライン」とはパワーアンプ、場合によってはスピーカーまでデジタルで伝送するというシステムです。 これには少なくとも「MIMESIS SR8」、「MIMESIS 30ME」、「MIMESIS 24ME」を使用しなくてはいけません。 上記のモデルはユニバーサルプリアンプと称し、 D/Dコンバーター、A/Dコンバーター、AVプロセッサーを内蔵しております。出力はデジタルのみとなっておりますので、 この3モデルの接続先はデジタル入力できる機器になります。 そこでGOLDMUNDはパワーアンプにD/Aコンバーターを内蔵した機種をいくつも出してきました。 しかしここにきて「TELOS 200」、「TELOS 400-A」にみられる様にデジタル入力のないアナログ専用モデルも出しております。 こちらはアナログプリアンプとの接続を考えた場合、余分な回路を省いた方が音質的が良いという判断により、発売に至ったという経緯があるようです。 音の変化は前回でも触れましたが、デジタルラインは素直で癖も少なく、全体的なクオリティも非常に素晴らしいと思います。 アナログラインになると、良い意味でGOLDMUND色が色濃く出て、表現力が増します。 プリ・パワー間の距離が長い場合は、デジタルの方が劣化が少なく、有利になりますのでそちらをお勧めしたい所ですが、 距離が短いのであれば、好みによってお選び頂ければ良いのではないかと思います。今となってはロングランモデルだった「MIMESIS27ME」が生産終了となり、 デジタルラインとアナログラインに大きな価格差が生じてしまいましたので、価格的な面での割り切りが出来てしまうのがデジタルラインの方、という言い方も 出来るかもしれません。 ここで耳寄り情報ですが、来年発表予定のアナログプリアンプ「MIMESIS 37」が200〜250万の間になるのではないかという事です。 この価格帯という事になりますと、逆に27.3シリーズを安心してお選び頂けるのではないかと思います。後はEIDOS19-2CHの後継機に期待したい所です。 ■GOLDMUND純正ケーブルについて ラインケーブルに関しては、特に純正のものをお勧めしたいところです。 SRシリーズには「SRケーブル」、それ以上のモデルでしたら「LINEAL IC」をお勧め致します。 特にプリアンプ・パワーアンプ間は、「LINEAL IC」をご使用頂き、「プリ+パワーの一体型アンプ」というイメージを持って頂ければと思います。 スピーカーケーブルに関しても、純正ケーブルがございます。 こちらに関しては、TELOS200より上位モデルのパワーアンプであれば、特殊な接続でのご使用が可能なのですが、硬くて太くて長い、というネックがあります。 スピーカー側は専用ターミナルをケーブル先端に取り付け、スピーカーとはバナナ接続という事になりますが、 ブックシェルフなどSPターミナルの位置が高い場合ですと、ケーブルにターミナル分のテンションがかかってしまいますので、 ご使用の際は注意が必要かもしれません。 GOLDMUNDはあえて「生」ということを意識しておらず、「こういう風になって欲しい」というリスナーの心をくすぐるサウンドです。 またデザインもシンプルで美しく、部屋に置きたいというお客様も非常に多くいらっしゃいます。 まだお聴きになった事が無いというお客様は是非4Fに展示しております「HIGH ENDシリーズ」でGOLDMUNDの音楽性をお楽しみ下さい。 |
LINN 「AKURATE CD」 試聴レポート |
AKURATE CD \997,500(税込) 今回LINNの新しいCD/SACD・DVD-AUDIO PLAYER「AKURATE CD」をご紹介させて頂きます。 ■それでは、試聴に入らせて頂きます。 まずは大まかな印象として、今までのLINNよりも全体的な情報量が上がったように感じます。 それでいて、以前からの深みや空気感などもありました。ある意味専用機器だけあり、UNIDISKよりもクオリティは高いように感じました。 ただ、昔ながらのLINNサウンドが若干薄れたようにも感じますが、他の機器とも合わせやすくニュートラルに感じます。 トレイの出入りなどは高級感があり、スムースです。オーケストラはスケール感もあり、各楽器はひとつひとつ目立つのではなく、 全体に溶け込んでいるような印象です。女性VOCALは透明感もありながら、落ち着いた感じもあり、非常にバランスのとれたプレーヤーに感じます。 ジャズはベースの深みがあり、きれい過ぎず、芯のある音に仕上がっております。国産の重量CDとは正反対で、スマートな筐体のCDプレーヤーですが、 実力はさすがLINNだけあり、クオリティの高さと音楽性を兼ね揃えております。このフロアで人気のGOLDMUNDとあわせても喧嘩せず、 非常に良いまとまりを見せております。色も2色ございますので、お持ちの機器に合わせることも出来ます。 是非新しくなったAKURATE CDをプレーヤー選びに候補にして下さい。 ※リモコンに関してですが、AKURATEに付属されているリモコンは、LINNのアンプもコントロールできる万能リモコンとなっております。 リモコン左上部に「DVD」,「CD」と表記されており、ボタンを押すと赤く光りますので、リモコンがどのモードになっているかが解ります。 またアンプモードの時は両方光ります。通常CDモードでもDVDモードでもAKURATE CDの操作には問題ありませんが、GOLDMUNDのプリアンプを お使いのお客様はモードを「CD」にしてお使い下さい。モードの変更の方法はSHIFTボタンを押して直ぐに、DVDボタンを押して頂ければCDモードに変更できます。 |
温かさと懐かしさ香るシステム |
LUXMAN 「NEO CLASSICO」&TANNOY 「AUTOGRAPH MINI」 |
Pawel Acoustics「ELEKTRA」 |
ELEKTRA \1,764,000(税込) 店頭に新品の「ELEKTRA」が来て1ヶ月近く経ち、第一段階のエージングも済んだように感じますので、 遅ればせながら試聴レポートをお届け致します。このPawel Acoustics (パウエル・アコースティクス)というブランドですが、 20数年前に「ENSEMBLE(アンサンブル)」ブランドのスピーカーをOEM生産しておりましたが、 ここにきて契約終了に伴い、自社ブランドでスピーカーを発売致しました。それがこの「ELEKTRA」です。 今だに「ENSENBLE以外に、この音色を出せるスピーカーはない」と手放さないお客様や、一度手放しても また中古で買い直すというお客様もいらっしゃるぐらいカリスマ性のあるスピーカーです。 それが言わば「復活」したとの事で、既に多くのお客様が興味をお持ちになりご試聴頂きましたが、 その音色に納得されております。 ■それでは、簡単に商品の説明をさせて頂きます。 ツィーター部分は3/4インチソフトドームを採用し、その表面には金属コーティングを施しております。 ツィーターはセンターからずれて取り付けられており、それぞれ内側に来るようセッティングするようにと 指示されております。 5インチウーファーはスキャンスピーク製ドライバーをベースに、振動板の強度を上げるチューンナップを 施しております。 スピーカー背面には18cm・ラバーエッジのパッシブラジエータが取り付けられております。 その下はブルメスターなどにも用いられている、Yラグ・バナナ兼用シングルのスピーカーターミナルになっており、 どちらの形状のスピーカーケーブルでも接続し易い設計です。 更にその下には、シリアルナンバーと「LEFT/RIGHT」の記載があります。 こちらはきちんとペアマッチングされており、シリアルも同じナンバーになっております。 スタンドは傾斜がついており、本体とは防振用のゴムを間に挟み、 2本のネジで固定するようになっております。 こちらもガルネリと同様に、スタンドとネジ止めする形で、本体・スタンド込みのセットでの販売となります。 スペックは以下をご覧ください。
■それでは試聴に入らせて頂きます ≪試聴システム≫
※今回使用いたしましたAESTHETIXは、ハイブリット方式のアンプとなります。 まずはオーディオファイル御用達ディスクの「カンターテドミノ」を試聴しましたが、 本当に小型かと思わせるほどの迫力とスケール感を感じました。 背面のパッシブラジエーターがかなり影響していると思いますが、 小型スピーカーとは思えないほどです。 また音一つ一つが目立つというのではなく、「ハーモニー」として届いて来るようなイメージです。 スピーカーは、現役スタジオエンジニアであるハリー・パウエル氏が「スタジオユース」を前提に製作したと いう事が大きな特徴でもあります。ヴォリュームを大きくしても平気で受け止めてくれると いう点と、音色に関して化粧が少ないという点は「モニター」と言えるのかもしれませんが、 スケール感と雰囲気は、他では味わえないものがあります。 これが「ENSENBLEを手放せない」と言うお客様が感じている所ではないでしょうか。 次にクラシック数枚試聴しました。 小編成のものですと、華やかさは少なく、大人しく感じてしまうのですが オーケストラであれば、スピーカーの間隔を広げて試聴距離を確保できれば、本当にその会場で聴いている様な 錯覚に陥ります。 何度も申し上げてしまうのですが、何故このサイズでこんなに出るのだろうか、不思議になります。 スピーカーの間隔を離しても中抜けせず、ステージを表現してくれる点も素晴らしい所です。 もちろん大型スピーカーの重低音とまでは行きませんが、ここまでの低域が出てくれれば何の問題もないと思います。 女性VOCALも数枚試聴しましたが、ハスキーな女性VOCALやハイトーン系よりも、 温かい声のVOCALがしっくりと来ます。個人的にはキャロル・キッドやジェニファー・ウォーンズ辺りが 落ち着いた感じでうっとり聴き入ってしまいました。 他にも色々なソースで試聴しましたが、、スタジオ録音ではなくライブ録音されたものが このスピーカーには向いているように感じます。そうなるとエアヴォリューム(部屋の広さ)も ある程度必要かとも思いますが、鳴り方が独特ですので、その雰囲気を感じたいお客様は拘る事なく お勧めしたいスピーカーです。 また組み合わせるアンプとしては、スピード感あり解像度が目立つようなアンプよりは、 温かみのあるアンプの方が個性を生かせるのではないかと思います。 このサイズ・価格ですと対抗馬として、SONUS FABERの「GUARNERI MEMENTO」がございますが、 GUARNERIを透明感があり、一つ一つの音が明確で鮮やかな「美人系」とすれば、 ELEKTRAは温かみと空気感がある「おふくろ系」といった感じでしょうか。 オーディオ選びというものは、美術品の様に「物」として持つ喜びも 大きな要素を占めると思いますが、 このELEKTRAにしか出せない音色の魅力を是非、感じて頂ければ幸いです。 |
VIVID AUDIO 「B1」 |
B1 \1,890,000(税込) 今回は独特なフォルムでデビューしたVIVID AUDIOのレポートをお届け致します。まずはVIVID AUDIOのラインナップをご紹介いたします。
※カラーヴァリエーション:オイスターグレー・グラファイト・サハラ・パールホワイト・コッパーレッド(全5色) ツィーターは「D26」という26mmのアルミニウム振動板のドーム型になります。 エンクロージャー部との接触面はOリングというものでアイソレートしており、 ドライバーは背面から引っ張っております。 次にミッドレンジですが、「D50」という50mmのアルミニウム振動板のドーム型になります。 こちらもツィーターと同じくOリングでアイソレートしており、背面から引っ張っております。 ウーファーですが、「C125」という158mmのコーン型ですが、同じユニットを前面と背面に取り付け、それぞれを連結して 同位相で駆動しております。これは互いの振動をキャンセルさせるのが目的のようです。 ただし背面のスピーカーに関しましては100Hzから上の帯域は減衰させるスターガー動作をしております。 また、バスレフポートが前面・背面に空いており、筒抜け状態になっております。 (写真は左が正面、右が背面です。) エンクロージャーはカーボンファイバー強化プラスチックを使用しており、 箱の音色が乗らないようにしているようです。またキャビネットは一体設計で出来ており、 結合部分での鳴きも抑えているといったこだわりようです。 スピーカーターミナルはバイワイヤリングを採用しており、背面から向かって右側がHIGH、左側がLOWとなります。 一応メーカーの推奨は「HIGH」の方にスピーカーケーブルを接続して欲しい、という事です。さてこのスピーカーターミナルですが、本体にスパイクをつけても床からの 距離をあまり取る事が出来ません。バナナプラグであれば問題ありませんが、Yラグを使用する場合、ケーブルによっては かなりテンションがかかってしまいますので、ご注意ください。 最後にスパイクについてですが、「フロント1本・サイド2本・リアに2本」といった5点支持になりますので、比較的安定は保てるのではないかと思います。 その他の仕様につきましては、ステラヴォックスのHPにてご覧下さい。 それでは試聴に入ります。
俗にいうクロスセッティングというものですね。 オーディオボードは、解像度の高いクリプトンを使用しております。 まずは女性VOCALを試聴しました。 温かみは少ないものの、晴れやかに歌い上げるその音色に楽しさを感じました。うるさくなることもなく、浮かび上がる音像は見事です。 スピーカーの振り角度も違和感なく、サウンドステージも問題ないようです。ここまで振っているせいか試聴位置が中央でなくても、 スピーカーの存在は殆ど感じません。この音の立ち方は独特で、他のスピーカーではなかなかお目にかかれないかもしれません。 再生中に本体を触ってみましたが、大きなヴォリュームにしてもキャビネットの振動は感じませんでした。これがおそらくこの音の出方の 秘密ではないかと思います。 反応も非常に速く、軽快に鳴ってくれますので、ついつい近代的なロック、POPS、フュージョンなどを 何枚も聴き込んでしまい、ヴォリュームもついつい上げてしまいました。 これも、良いスピーカーの特徴ではないかと思います。低域ですが、大型スピーカーまでとは行きませんが、 聴いて不足は感じない、質の良い低域が出ております。但しこちらもアンプに力がないと量感が出にくいところも あるようです。 また背面にユニットがついておりますし、バスレフポートも背面にもありますので、 低域のコントロールは壁からの距離によるところも大きくなります。 他にも古めのジャズやオーケストラなども聞きましたが、こちらはアンプやプレーヤーにも左右されると思いますが、 録音状態によっては厳しいものもあったり、無機質になったりする部分もありました。 位置関係が良く見えるとはこのことだろうという再生能力です。 このスピーカーは見た目も現代的ですが、空間再現能力が抜群で、情報量も多くソースの良し悪しを露骨に表現する といった所でも、典型的な現代スピーカーではないでしょうか。 私も色々なスピーカーを聴いて来ましたが、この価格ゾーンの中では「この曲はB1で聴きたい」というソフトもあります。 お客様の音楽の聴き方は様々だと思いますが、音楽にノリを求めるお客様は、是非一度このサウンドをお聴き頂ければ幸いです。 VIVIDのユニークなフォルムも、見ていくうちに慣れるもので、可愛らしく感じてきました。 暫くは常時展示しておりますので、ご試聴希望の方はお気軽にお声かけ下さいませ。 |
ESOTERIC「G-03X」 |
G-03X \315,000(税込) お待たせいたしました。今回はEOSTERICのマスタークロック・ジェネレーターの新製品「G-03X」を紹介いたします。 製品の詳細につきましてはこちらをご覧ください。 まず今回発売されたマスタークロック・ジェネレーターは水晶の「G-03X」とルビジウムの「G-0RB」となりますが、 それに伴いG-0とG-OSは生産終了となりました。 今回はG-O3Xに絞ってコメントさせて頂きます。 さてこのG-03Xですが、前モデルのG-0と同じ周波数精度0.1ppmとなっておりますが、 かなり温度管理にこだわりを見せております。「温度を安定させることで精度を安定させる」といった事だと思います。 前モデルは、電源を入れてから起動までに時間がかかっておりましたが、今はすぐ入るようになっております。 またA,B,C各出力から独立して100kHzのユニバーサルクロックを出力できるようになっております。 対応機器にユニバーサルクロックを供給することで、音声はもちろん、映像までもが超高精度発振器により一元管理することが 可能となります。 また、価格的には税別 \300,000となり、G-Oよりも \200,000ほとリーズナブルになっております。 そうなる生産終了をしたクロックジェネレーター/デジタルアップコンバーターの「G-25U」が \250,000だったけに こちらに近いかというと、G-25Uが精度が±1.0ppmですので、クロックだけならG-03Xの方が精度は上です。 感覚的には技術の進歩で、旧モデルG-0と精度は同じで、機能を良くし、価格を抑えたのが、 この新製品のG-03Xと思って頂ければと思います。 ここより試聴コメントに入りますが、今回いくつもの実験を行いました。
●1.G-03XからX-03SE/X-01LTD/X-01D2にクロックを送る この中で一番変化の大きかったのは、「X-03SE」だったように感じます。 おそらく本来持っているクロック精度との差ではないでしょうか。 それぞれのプレーヤーにクロックを入れた時の変化は、奥行きが出て立体的になり耳あたりが良くなりますが、 X-03SEの時はその変化が顕著です。 また44.1kHz、88.2kHz、176.4kHzと切り替えての試聴も行いましたが、 立体感や自然さは周波数が高いほうが良く感じます。 しかしソフトによっては音が引っ込みすぎてエネルギー感を失われるようにも聴こえますので、 こちらはお好みによってご使用頂ければ良いのではないかと思います。 X-01LTDとX-01D2では、その変化はLTDのほうが大きく感じます。こちらの差というのはもともとの音色の差だと思いますが、 D2になってより耳あたりが良くなっておりますので、変化率がLTDよりも少ないのではないかと思います。 しかし、どちらにいれてもその立体感の向上はクロックの影響と言えるのではないかと思います。 最初はX-01クラスであればさほど大きく感じないのではと思っておりましたが、水晶であるG-03Xでもその効果は はっきりしており、私は導入する価値は十分あると感じました。 ここで、G-03Xの定価が¥300,000、X-01、X-01LTDからX-01D2へのヴァージョンアップが税別 \200,000と税別 ¥300,000。 もちろんクロックを導入となるとケーブルも必要ですので、プラスアルファーかかってしまいます。 X-01、X-01LTDをご使用のお客様へどちらをお勧めすべきか考えた時に、私であればヴァージョンアップを優先させて お勧めすると思います。 「DAC選択の機能」はやはり大きな魅力です。 これにより、通常のCDもかなり良くなり、またSACDでもその違いは感じ取ることが出来ます。 その後にクロックを追加して、また一つ上の音質を目指して頂ければ良いのではないでしょうか。 ※只今試聴室では、X-03SE、X-01LTD、X-O1D2の3機種を、それぞれ同じ状態での比較試聴が可能となっており、 それぞれにクロックを入れた変化もお楽しみ頂けます。 ●2.G-03Xから「SONY SCD-DR1」にクロックを送る 次に、SONYのSCD-DR1にG-03Xを接続しました。このSONYのSCD-DR1の場合「44.1kHzのみの入力」となります。 SCD-DR1のリアパネルに切り替えがあり、電源を一旦OFFにして切り替えを行います。 電源をいれたままですと切り替えは出来ません。外部クロック入力状態で、44.1kHz以外の信号を入れると SCD-DR1の表示窓にエラーメッセージが表示されます。 さて、この変化ですが、もちろん立体感などは増しますが、情報量と透明感も増し、 ピリッとした変化を感じることができました。実は以前のG-0SなどはあまりにもEOSTERIC色が強すぎて、 その変化はSONYとの相性を考えるとあまり好きではなかったのですが、G-03Xであれば「これはこれでありだな」という感じになります。 SCD-DR1が好きなお客様はESOTERICが苦手。もちろんその逆もありますが、G-03Xは違和感なく、組み込むことが出来るのではないかと思います。 もちろん好みになるとは思いますが、お試し頂く価値はあると思います。 ●3.G-03Xの電源ケーブル、置き方を変更 上記の試聴の段階では、電源ケーブルは付属のもので、ラックは「J1 PROJECT」を使用しておりましたが、 まず電源ケーブルをPS AUDIOの「XPD/1.8MK2」に変更しました。 クロックであってもその変化は顕著でした。 音に深みが出て、PS AUDIOらしい力感を感じることが出来ました。しかし、一緒にその癖も乗ってきますので、 あまり個性的ではなく、情報量が多いような電源ケーブルをお選びになった方が良いかもしれません。 もちろんPS AUDIOの電源ケーブルも、付属品よりは圧倒的に良いことは確かです。 次に、G-03XとJ1 PROJECTのラックの間にクリプトンの「AB-2000」 を使用しましたが、情報量が上がり、瑞々しくなりました。 力感は減ったように感じますが、ボードの特徴がはっきり出ております。 このG-03Xも、電源周り・足回りも顕著に出ますので、設置の仕方にも工夫した方が良いでしょう。 現状では電源ケーブルはAETとナノテックテクノロジーのボードで落ち着いております。 ●4.G-03Xから機器へ送るケーブルを変更 最後に、G-O3Xからプレーヤーへ送るクロックケーブル(BNC-BNC)を交換しました。 今までの試聴で使用しておりましたのが、ESOTERICの「7N-DA5100/1.0m( \150,000/税別 )」 ですが、それを最近、デジタルケーブルで評判の高いJORMA DIGITAL(ヨルマ デジタル)の「デジタルケーブル/1.0m(\108,000/税別)」 に変更しました。 もちろん好き嫌いはあると思いますが、「情報量と解像度のESOTERIC」と「情感と広がりを見せたヨルマ」といった感じです。 SONYのSCD-DR1であれば、私はヨルマの方が、よりSONYの音色とマッチし、こちらの方が好みです。 EOSTERIC同士でしたら評価が難しく、本当に好き嫌いでお選びになって良いと思います。 今回の試聴の中でG-03Xを使用した時の一番大きい変化は「クロックのケーブル」でした。 4Fでもなかなかクロックを入れる機会がございませんでしたが、今回でクロックの重要性を再認識致しました。 一味違ったワンランク上のサウンドをお楽しみ頂けますので、今までクロック等には興味を持てなかった、という お客様も一度はご試聴頂ければと思います。 |
Aura「Aura note」 |
Aura note \270,000(税込 \283,500) 今回は斬新なデザインのCDプレーヤー、チューナー、アンプ一体型の「Aura note」をご紹介させて頂きます。このnoteの設計ですが、あの有名なデザイナーのケネス・グランジが10年前にデザインしたモデルで、 今回当時のモックアップを手本とし、オーラデザインジャパン監修の下、復元されております。 鏡面クローム仕上げは当時のAURAを思い出させてくれます。今回画期的なのはUSB入力を持たせていることですが、 その辺りの魅力にも迫ってみたいと思います。 まずは輸入商社ユキムの資料をご覧ください。 それでは、AURA noteの魅力に迫ってまいります。 まず、全体的にはシンプルなデザインとなっており、フロントパネルは8つのボタン(STANDBY・VOLUMEのアップ・ダウン・PLAY・STOP・SKIP・SERACH・MODE)と なっております。本体操作ではここまでの作業で、それ以外は付属のリモコンでの操作となります。 まず電源をいれて行う作業としては、時計合わせとなります。電源ケーブルを抜かなければ時計がついた状態となります。 こちらはリモコンの「PROGボタン」を押すと表示が点滅しますので、「曲送り・曲戻しボタン」を使って時刻を合わせて下さい 。 チューナーに関しましては、アンテナは付属されておりませんので、ラジオをお聞きになる場合は、FM用アンテナ(テレビのアンテナ端子からでも可)と AM用アンテナをご用意ください。 |
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本体上のガラスは乗せているだけで、ディスク交換時以外はCDの上をカバーするように右側の位置にセットしておいて下さい。
ディスク交換時はガラスを左側にスライド出来ますので、ガラスを外す必要性はございません。 また、CDプレーヤー部ですが、今回スタビライザーを使用しており、ディスクをセットした後、その上にスタビライザーを 乗せて下さい。アナログプレーヤーを意識した設計にしたとの事ですが、慣れるとさほど気にならないと思います。 音質の方はと申しますと、華やかなイメージで聴いていて落ち着く、というよりも、楽しい感じとなっております。 このサウンドを支配しているのはアンプ部だと思いますが、低域もサイズを意識させないほどの安定感です。 もちろん大型スピーカーまでとはいきませんが、同価格帯のブックシェルフまでなら問題なくドライブしてくれます。 女性VOCALなどは瑞々しく、ヴァイオリンなどは、美音で聴いていてうっとりします。華やかですが、 音がきつく聴き疲れするような音ではございませんので、ご安心ください。 さて、今回リアパネルにUSBの入力端子があります。 こちらはパソコンなどとつなげる端子となっております。あまりこの分野は詳しくないですが、 「WINDOWS MEDIA PLAYER」を使用して、パソコンのハードディスクに音楽データーを溜めて、そこから再生を行いました。 通常パソコンなどを接続していない場合は、セレクターに表示は出てきませんが、認識すると、セレクターで切り替えていくと 「PC」という表示が出てきます。(トップの写真の状態です。) これがまた直接CDをかける時と違い、エネルギーは少ないですが、すっきりしたイメージを持ちます。 ジッターの影響やエラーレートなどの問題でこういう違いも出てくるのではないかと思いますが、 これで音楽を楽しむのもありだなと思ってしまいます。個人的にはパッケージメディアを大切にしたいと思うものの、 時代の変化で、否定は出来ない分野になっているように感じます。 このnoteには本体の右側にもUSB入力がついておりますが、こちらはMP3専用とのことです。 またヘッドフォン端子があるのも嬉しいところです。こちらはヘッドフォンをご使用時はスピーカーからの音は出ません。 今の段階でネックになる点といえばパワーアンプの増設ができないということと、ほこりがCD部分にたまりやすいということです。 アンプ増設はLINNの「CLASSIK MUSIC」、ARCAMの「SOLO」は可能ですが、意外とパワーアンプ増設しているお客様は少ないようです。ほこりの問題は否めませんが、 ご使用頂かない時は、布か何かでカバーしておいて頂いた方がよろしいかと思います。 その他タイマーやスリープ機能もあり、CDはランダム、イントロ、リピート機能など充実しております。 音良し、デザイン良し、機能も良しのこの「AURA note」、是非一度ご試聴下さいませ。 最後に、こういう製品が出たときに気になるのは、他のメーカーの類似商品だと思いますが、 参考までにいくつかご紹介しておきます。
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ブランド名 | AUDIO ANALOGUE | ARCAM | Aura | LINN |
型式 | ENIGMA | SOLO | note | CLASSIC MUSIC |
税込価格 | \239,400 | \241,500 | \283,500 | \336,000 |
サイズ(W・H・D)/mm | 210×120×360 | 430×79×355 | 278×84×278 | 320×80×325 |
重量 | 9.0kg | 6.7kg | 7.0kg | 6.0kg |
最大出力 | 54W+54W(8Ω)/75W+75W(4Ω) | − | − | − |
定格出力 | − | 55W+55W (8Ω) | 50W+50W(8Ω) | 75W+75W(4Ω) |
プリ出力 | テープ・ヘッドフォン | RCA・テープ | ヘッドフォン | RCA・テープ・デジタル |
暖かく落ち着いたサウンドのLINN・ARACAMに対して、明るいサウンドのAURA・AUDIO ANALOGUEという位置づけのように感じます。 どの製品も其々に個性豊かで、高い音楽性を持っております。比較の上、お好みのサウンドをお選び頂ければと思います。 |
GOLDMUND 「TELOS200」 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
TELOS200 \1,700,000(税込 \1,785,000) ギリシャ語で「無限の力」という意味合いを持つTELOSシリーズとしてはこれが4作目となりますが、上級機種として TELOS2500 (\12,300,000)・TELOS600 (\5,300,000)・TELOS400 (\3,300,000)がございます。進化を続けるこの TELOSシリーズの新しいモデル「TELOS200」を掘り下げてお伝え致します。 このTELOS 200は¥1,700,000定価となりますが、現行商品のMIMESIS18.4MEのデジタルモジュール無しが¥1,600,000ですので ほぼ同価格帯に位置しております。 実際本国スイスでは、MIMESIS18.4MEは既に生産終了をアナウンスしており、MIMESIS27MEと同様日本向けモデルとなっております。 これは当時人気のあったステレオパワーアンプMIMESIS28MEから、モノラルパワーアンプMIMESIS18.4MEに移行した際に、MIMESIS28MEの方が 良いというお客様もいらっしゃったことから、今回輸入代理店のステラボックスジャパン(株)がGOLDMUND社に交渉を行い、暫くは 併売することになりました。最終的にはTELOS200のみとなりますので、ご希望のお客様は今は好きなほうをお選び頂けます。(2007年1月段階) それでは、まずTELOS200とMIMESIS18.4MEをスペック上で比較してみます。
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今回、TELOS200とMIMESIS18.4MEの外観の大きな違いとして
1)の電源スイッチは上位機種と同じスイッチを採用しました。 2)の天板に関しましてはMIMESIS18.4MEがカーボンに対して、アルミのパネルになっております。 これは上位機種のTELOSシリーズがいずれもカーボン仕様なのに対して、アルミを採用している大きな理由として 3)のヒートシンクが関係しております。 このTELOS200に関しましてはヒートシンクが 筐体の中に 縦に入っております。その為に、今回採用したアルミの天板の後部に、熱を逃がすためのスリットが開いております。 例えばカーボンにしてしまうと、熱によって変形してしまう恐れがあるということで、 今回カーボンは使用しなかったそうです。 もちろん音に関してもカーボンでなくても問題は無い、とのことです。 4)のサイズに関しましては、MIMESIS18.4MEよりもTELOS200のほうが横幅、高さ共に2CM程大きくなっており、 ヒートシンクの分、奥行きは小さくなっており、重量は重くなっております。 その他の点については、TELOSシリーズになってパワーモジュールがJOB5になっております。 また、デジタルモジュールですが、MIMESIS18.4MEは、DIG INなどと共通のBOXタイプのモジュールでしたが、 今回のTELOSシリーズは基盤になっているようです。その基盤は、TELOS400についているのと同じものだということです。 電源ケーブルは従来通りGOLDMUND純正「POWER CABLE(L)」が付属されております。 今回TELOS200ではヒートシンクが筐体の中に入っておりますので、背面が実にシンプルになりました。 以前のMIMESIS18.4MEでは、スピーカーターミナルに新しくWBTが採用されたのは良いのですが、 横からYプラグを入れて使用しなければならず、ケーブルによっては、重さで緩んでしまいます。 今回は上から入れる形ですので、比較的容易ではないかと思います。 アースですが、18.4MEではフローティングとシャーシ接地(LINK)の切替スイッチがついており、 通常GOLDMUND同士であれば、FLOATをお勧めしておりましたが、TELOS200では、LINKの固定となっております。 それでは、試聴の感想に入らせていただきます。 このコメントをお届けするのにお時間を頂いた理由としては、TELOS200がHAL3に届いたのが12月20日。 常時展示しておりましたMIMESIS18.4MEーDは既に4ヶ月は経過しており、対等な比較は難しいと思い、 ひたすらエージングを繰り返しておりました。 この試聴レポートはTELOS200が150時間ほど経過したあとのレポートになります。 まずTELOS200の全体的な印象としては、かなり華やかで広がりがあるように感じました。 TELOSシリーズの上位機種で感じたイメージは広がりといった面ですが、 このTELOS200ではそれに華やかさを足した感じです。これはあくまでも私の主観ですが、 ヒートシンクを筐体の中にいれた為に、天板がアルミになっております。 これがそういう華やかさ、明るさをひき立たせているのではないかと思います。 しかし、これが良いかと言われると100%良いとは言い切れない部分です。 以前ステレオアンプMIMESIS28は最終的には天板が変更しております。アクリルの時代から最終的にカーボンになって 音を落ち着かせたような経緯があります。高域の張り出し方は、初代のMIMESIS28を彷彿させる所もあるのではないかと 思います。今回TELOS200は当初の予定とは違い、デジタルモジュールを組み込んでいないモデルを最初に発売しておリます 都合、アナログプリアンプMIMESIS27MEとの組み合わせで試聴しております。 実際のところ華やかさを求めるのであれば、TELOS200に分があるように感じ取れますが、 しっとりとした落ち着きを求めるのであれば現状MIMESIS18.4の方が良いように感じます。ご存知かと思われますが、 MIMESIS27MEは本国スイスでは既に生産終了になっており、日本では人気が高いということで日本向けとして生産を 続けております。今回TELOS200はデジタルモジュールを外しておりますが、このTELOS200の音を決める際にプリアンプは アナログプリアンプだったのか、それともデジタルプリアンプのMIMESIS30MEだったのか気になるところですが、 MIMESIS30MEでしたら、また違う音色になるのではないかと思ってしまいます。 是非デジタルモジュールを組み込んで、こちらでの比較もしてみたいところです。 さて、次に低域ですが、厚みといった所では、TELOS200の方は、MIMESIS18.4MEよりも腰高のように感じます。 こちらは後ろのゲインの調整で若干は厚みを出すことも出来ますが、通常の設定値で比較したところ、 厚みはMIMESIS18.4MEに軍配が上がりそうです。こちらの低域の調整はスピーカーケーブルなどで変化をつけられる範囲 ではないかと思います。 密度感や深みや味わいがあるMIMESIS18.4MEに対してTELOS200は開放感、ステージ感、立体感といたっところでしょうか。 今後MIMESIS18.4MEは恐らく生産終了となっていくと思いますが、サイズ、デザイン、音質で選ばれるのであれば、 今のうちにMIMESIS18.4MEを購入しておいたほうが良いとも思います。ですが、最終的に迷われた場合や デジタルプリアンプMIMESIS30MEを使われるということであれば、TELOS200にしておいた方が、安心感も在りますし 今後ヴァージョンアップがあった場合も安心ではないかと思います。 もちろんMIMESIS18.4MEに関しても輸入元できっちりとした修理対応はできますので、安心してお買い求め下さいませ。 |
YG ACOUSTICS ≪ KIPOD ≫ レポート |
VOL.40では「セッティング編」ということでお届け致しましたが、今回は試聴レポートをお送り致します。 試聴ラインナップは以下の通りです。 使用ディスクは以下の通りです。 まずは下のサブウーファーの電源をOFFにして、「FEELING GOOD」より「Mr.Ugly」を試聴しましたが、 密閉スピーカー特有の深みのあるリアルなサウンドを奏でてくれました。 ベースは膨らむこともなく、量感というよりも質感で迫ってくる音に聞こえました。 大型スピーカーで慣れていると低域が出てないという表現をされるケースもありますが、 あくまでも量感が少ないだけで、きちんと解像度の高い低域となっております。RANDYのVOCALは着色が少ない こともありますが、生々しく引き込まれる感があります。 さてここで、サブウーファーを入れてみました。 まずは調整ということもあり、ヴォリュームを最大、クロスオーバーも一番高いポジションにして サブウーファーの存在を出してみました。正直気持ち悪いです。 音がばらばらに聞こえて来ますし、ベースは膨らみますし、話にならない音になります。 そこで、ヴォリュームを真ん中の位置にして、周波数を少しずつ落していき、ウーファーの存在を感じない 位置まで落しながら、最後にヴォリューム調整を行い仕上げました。 その作業で30回は同じフレーズを聞いたように気がします。 ここではクロスオーバーは60Hz、ヴォリュームは11時ぐらいの位置になっております。 もともとメインモジュールでも低域が出ておりますので、このサブウーファーは低域を補うことによる 中高域への影響を考えて調整いたしました。 この曲ではベースの深みが増し、ピアノやVOCALが荒れていたのが落ち着いたように感じます。 次に「シェラザード」より第4曲「バクダットの祭り」を試聴しました。同価格帯の他のスピーカーと比べても ユニットが小さいですが、サイズを意識しないスケールと楽器の位置の明確さ、楽器のリアルさなど 聞き応えがあります。サブウーファーの調整ですが、気持ち周波数を上げて量感が増えたように微調整しました。 こちらもサブウーファーの有る無しを試聴しましたが、全体的な躍動感、スケール感は増し、 楽器一つ一つの音色もしっかりしてきました。混濁したところもなく、明確です。 「戦争と平和」では、「巌流島」という曲を使用いたしました。こちらはMARTINのD-285と同じく000-28の掛け合いで、 それぞれのギターがLチャンネルとRチャンネルに振り分けられております。同じブランドのギターでありながら、 その音色の違いや弦の違いが良くモニターできます。もともとDSDマイクロフォンを使用し、DSDのハードディスクで 録音されておりますので、その明確さもリアルですが、無理に誇張させず、本来持っている素の素晴らしさを表現してくれる 本当のモニターというイメージを持ちます。しかし坂崎 幸之助氏のアコスティックギターは本当に旨いです。 「ヨーヨー・マ プレイズ・モリコーネ」より「ジュゼッペ・トルナトーレ組曲」を聴きましたが、陰影が特に素晴らしく、空間の表現力も絶品です。 スピーカー自身には濃いキャラクターを持たせず、音楽性はアンプなどで持たせたいような感じの鳴り方をしております。 最近海外のエンジニアがこのスピーカーをモニターにしたいと言っているそうですが、それもうなづけます。 WILSON AUDIO、B&Wもモニタースピーカーとしての位置づけですが、本当にモニターと感じさせるのはこのKIPODかもしれません。 音楽性は他にスピーカーと比べてキャラクターが少ない分弱く感じますが、部屋による影響の少なさや、ヴォリュームを上げられないケースなどには マッチするスピーカーではないでしょうか。 WILSON AUDIO「SYSTEM8」、B&W「800D」なども実に素晴らしいスピーカーですが、その中にこの「KIPOD」は十分に対抗できるだけの実力の持ち主です。 アクティブウーファーということで、一歩惹かれるかもしれませんが、まずはご試聴頂き、その実力を感じ取ってください。
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