VOL.90-1 Technics SU-R1 製品レポート






*リアパネルはクリックすると拡大

Technics SU-R1 ネットワークオーディオコントロールプレーヤー
                          定価 \838,000


SU-R1はこれからの将来性を考えたモデルとなっており

 1.ネットワークプレーヤー
 2.入力豊富なD/Aコンバーター
 3.プリアンプ

この3つの機能を充実させた最先端のコンポーネントといっても過言ではないでしょ
う。

まずは技術内容をご紹介いたします。

■LANケーブルを使用した同社SE-R1とのデジタル伝送

Technics Digital Link

Technics資料

“ハイレゾリューションの音源を妥協なく再生するためのアンプ構成はどうあるべ
きか”を追求した結果、“微小信号を扱うネットワークオーディオプレーヤーに、
ボリューム検出部(ボリュームノブ)と入力セレクター機能を付加し、操作上の実
用性を高めるとともに、シグナルパスの最短化を図り”、かつ“高周波・大電流を
扱うパワーアンプは別筐体とすることにより、微小信号へのノイズ混入を最小限に
抑える”という結論に至りました。
さらに、音量を制御するボリューム機能も、ユーザーの便宜から考えると、入力セ
レクターやネットワークオーディオプレーヤーと同一の筐体であるべきですが、デ
ジタルの音量調整ではbit落ちなどによる振幅精度の劣化、伝送時におけるジッター
成分の混入というさまざまな音質劣化要因が存在します。

そこでSU-R1とSE-R1では、ボリューム検出部(ボリュームノブ)を搭載したネット
ワークオーディオコントロールプレーヤー(SU-R1)側では実際の音量調整は行わず、
音量調整情報を音声信号とともにパワーアンプ(SE-R1)へ伝送。
ジッター削減回路で伝送によるジッターノイズを削減したのち、PWM変換の直前で音
量調整を行う新たな信号伝送インターフェース Technics Digital Linkを開発しま
した。これにより、ネットワークオーディオコントロールプレーヤーとパワーアン
プ間の伝送時における時間精度・振幅精度の劣化を最小限にする理想的なアンプ構
成を実現。

また、このインターフェースでは、LR独立に伝送することでチャンネル間の影響を
排除。セパレーションが高く、微小信号の再現性に優れた再生を可能にします。


        画像クリックで拡大 豊富なデジタル入力

Various Inputs

Technics資料

DLNAやUSBメモリー、USB-DAC、SPDIF、AES/EBUの幅広いデジタル入力に加え、2系統
のアナログライン信号に対応。

アナログ信号は、A/D変換を経て192kHz/24bitの高精度PCM信号に変換して処理するな
ど、どのコンテンツに対しても、フルデジタルシステムの高純度な再生が可能です。

また、USB-DACでは、384kHz/32bit PCM、2.8MHz/5.6MHz DSD再生に対応
(アシンクロナス伝送)。

さらにデジタル入力では、同軸192kHz/24bit PCM、光96kHz/24bitの入力に、そして
DLNA/USBメモリー再生はDSD(2.8MHz/5.6MHz)、WAV/AIFF/FLACは最大192kHz/24bit、

ALACは最大96kHz/24bitの再生に対応しています。他にも、iPod/iPhone/iPadのデジ
タル接続に対応したフロントのUSB-A端子に加え、AirPlayにも対応しており、パソ
コンのiTunesやiPhone、iPadに格納された音源をストリーミングして楽しむことがで
きます。


        画像クリックで拡大 Virtual Battery Operation

Technics資料

基準電位発生回路をコンデンサーチャージに使用し、音楽再生時には回路を遮断し
て、音の濁りの原因となる電源ノイズの音声信号への混入を防ぐVirtual Battery O
perationを採用。明瞭な音の定位感と、見通しのよい空間表現が可能になりました。

■Ultra Low Distortion Oversampling Digital Filter

Technics資料

デジタルコンテンツには、サンプリングによりサンプリング周波数(fs)の両サイ
ドにナイキスト周波数(fs/2)までの信号のイメージ成分によるエリアシングが発
生します。
そこで、Technics独自のアルゴリズムによるUltra Low Distortion Over sampling
 Digital Filterにより、イメージ成分を-160dB以下まで精度良く除去することで
空間表現の豊かな音楽再生を実現しています。

*「High Res Re-master」on時のみ。



 画像クリックで拡大 独自のRe-Master技術

High Res Re-master

リモコンのボタンで簡単に切り替え可能なRe-masterモード

Technics資料

44.1kHz/16bitで記録されたCDの音楽データやMP3などの非可逆圧縮音源を、帯域拡
張とbit拡張に対応したデジタル信号処理を行うことにより、最大192kHz/32bitのハ
イレゾ信号に変換可能。

聴き慣れた音楽も、最新のオーディオデバイスで再生することで、情報量豊かな音質
で楽しめ、新たな感動を得ることができます。




        画像クリックで拡大 Optimally Activated Circuit System

Technics資料

再生中に音質劣化を誘発するノイズ発生源であるディスプレイやネットワーク、USB、
デジタルインターフェースなど各デジタルモジュールを部分的にシャットダウンす
るモード制御を用意。

音楽再生時における機器内で発生するノイズを最小化し、音の純度を高めます。

■Separated Analog/Digital Power Supply

Technics資料

電源部もまた、高音質な音楽再生には重要な要素となります。
SU-R1では、ローノイズでレギュレーション特性に優れたRコアトランス※をアナロ
グ・デジタルそれぞれ専用に搭載。

電源を独立させることでデジタルノイズのアナログ回路への混入を排除しています。

さらに、大電流型ショットキー・バリア・ダイオード、部品メーカーとの共同開発に
よるオリジナルカスタムの電解コンデンサーによる整流回路、安定化電源回路の組み
合わせにより電源のローノイズ化を実現しています。

■High Quality Analog I/O Circuit

Technics資料

SU-R1は、アナログ音源に関しても高品位な信号を出力できるよう細心の注意を払い
設計されています。

Digital Noise Isolation Architectureによるローノイズ化やクロックの高精度化に
加え、LRチャンネルそれぞれに高精度D/Aコンバーター(テキサス・インスツルメン
ツ製Burr-Brown PCM1792)を採用。

さらに。D/Aコンバーター以降を、非磁性体カーボンフィルム抵抗、低ESRフィルムコ
ンデンサー、高音質オペアンプ(テキサス・インスツルメンツ製 LME49720)で全段
バランス構成とし、非磁性カーボンフィルム抵抗を伏型マウントすることにより振動
による影響を排除するなど、部品と実装方法を徹底的に追求し、S/N比の高い音を再生
します。また、アナログ入力は、192kHz/24bitのA/Dコンバーター(テキサス・インス
ツルメンツ製 Burr-Brown PCM4220)により、高精度にデジタル信号へ変換する事がで
き、アナログソースでもフルデジタルシステムの高純度な再生が可能です。また、音質
に配慮し、リフローには銀入り半田を使用しています。

■入力

 ●アナログ入力: RCA 2系統

 ●デジタル入力

    ・AES/EBU    1系統
	
  ・同軸      3系統/光デジタル1系統
	
  ・USB-A     1系統(対応コーデックはコーデック表参照)
	
  ・USB-B     1系統 
            USB Audio Class Specification  USB Audio Class 2.0、
           アシンクロナスモード / サポートコーデック
          DSD(2.8224 MHz, 5.6448 MHz)
          PCM(32,44.1,48,88.2,96,176.4,192,352.8,384 kHz / 16,24,32 bit)

■出力

 ●アナログ出力:RCA 1系統/XLR 1系統

 ●デジタル出力端子
  
    ・Technics Digital Link 1系統 (こちらはSU-R1との接続に使用)
	
  ・AES/EBU デジタル    1系統
	
  ・同軸デジタル      1系統 
	
  ・光デジタル            1系統

 ●ヘッドホン出力:1系統

■Specification

 ●ネットワーク端子:LAN(100 Base-TX /10 Base-T)

 ●電源      :AC 100 V(50 Hz / 60 Hz)

 ●消費電力    :60 W

 ●外形寸法(W×H×D):480 × 120 × 391 mm

 ●質量      :約 17 kg

 ●付属品     :リモコン、電源ケーブル、取扱説明書、保証書

 
≪USB-A/DLNAサポートコーデック対応票≫
32
44.1
48
88.2
96
176.4
192
2.8M
5.6M
WAV(16/24bit)
FLAC(16/24bit)
DSD
AIFF(16/24bit)
ALAC(16/24bit)
AAC(16-320 kbps)
WMA(16-320 kbps)
MP3(16-320 kbps)
それでは、詳細に迫ってみたいと思います。 ■入力  入力切替は10項目にわたります。 LAN → USB →PC → AES/EBU → COAXIAL1 → COAXIAL2 → COAXILA3  →OPTICAL → LINE1 → LINE2 本体操作はジョグシャトルになっており右側のボタンで項目変更、決定を行います。 また前の画面に戻りたい場合にはReturnスイッチが別途用意されております。 ■各種設定 入力切替のポジションでジョグシャトルの真ん中を長押しするとSet Up 画面に入ることができます。 Set Up 内容 ●Digital Output:On/Off(デジタル出力のオン、オフ) ●D Output   :On/Off(オン 96/192の切り替え、オフ)      Digital Output オフの設定の場合はこの項目は非表示   ●Digital LINK :On/Off(同社ステレオパワーアンプ SE-R1との接続) ●Analog Output :On/Off(アナログ出力のオン、オフ) ●Attenuator  :On/Off(アナログ音声入力用 ひずむ場合はON) ●Auto Off   :On/Off(無音時20分で自動OFFにする機能) ●Network Stanby:On/Off(AirPlay、DLNAを使用時の自動オン、オフ)      こちらをオンにすると Auto Offにメニューは非表示 ●Network    :Network情報が出てきます ●Inttialization:On/Off(初期化) ●FW Version  :ファームウェアーのヴァージョン情報 ●F/W Update  :ファームウェアーのアップデート  スリープ機能   各入力でスリープの設定が可能となります。  30minutes→60minutes→90minutes→120minutes→OFF 上記はすべてリモコンでの操作も可能となります。 ■リモコン  *画像クリックで拡大 リモコンのみでの設定項目もいくつか用意されております。 ●DIIRECTモード:ONにすることで内部のDSPをスルー ●RE-MASTER  :オリジナルのRE-MASTER技術で再生帯域、ビットを拡張 ■ネットワークプレーヤーの使用方法 基本的な操作はipadなどのアプリケーションを使用します。 アプリ上でトーンコントールが可能 ネットワーク上に複数機器がある場合はこちらで使用する機器を選択 またAirPlayもこちらで機器の選択  *クリックで拡大 こちらではNASを選択し、アルバム単位、曲単位でプレイリストを作成できます。 またプレイリストの保存も可能となります。 その他の詳細はTechnicsホームページをご覧ください。 Technicsホームページはこちら 試聴レポートは準備中です。 2015年6月3日 H.A.L.3 島